I Will Be The Grandmaster
マスター・ワトの口から優勝宣言が飛び出す
11月23日に開催された『BEST OF THE SUPER Jr.27』群馬大会。
そのメインイベントではエル・デスペラードvsマスター・ワトという生え抜き同士の試合が実現しました。
後輩レスラーへの手厳しい意見も愛ゆえの行為ともとれるデスペラード選手。
当然ワト選手にもそのような厳しい言葉を投げかけて来ましたが、結果はワト選手の勝利となりました。
大注目のマイクアピールでは
この『SUPER Jr.』、俺が獲ったる。俺が優勝したるから。I Will Be The Grandmaster!(場内拍手)
(新日本プロレス公式)
と優勝宣言までしてみせたワト選手。「英語」での決めセリフも。
天山選手との絡みも含め、ほんわかしたイメージが先行していましたが、ちょっとつづ素の彼も見え始めてきたように思えます。
いい意味での「チグハグさ」が、彼そして彼らの魅力なのかも知れません。
突如繰り出されたコンボ技『クルクル回って丸め込み』
本日の群馬大会終了。
— 天山 広吉 (@TENZAN323) 2020年11月23日
ワトのセコンドでVSデスペ戦。
のっけから俺の事を挑発してくるデスペ。
ずる賢いスタイルは、あのカシンを彷彿とさせる•••
ワトの膝を集中攻撃•••
なんとか凌いで最後は見たこともない、クルクル回って丸め込み3カウント‼️
このまま頂点まで一気に行こうぜワト〜🙌
試合の終盤に繰り出されたコンボ技。
天山選手曰く『クルクル回って丸め込み』です。
試合後のバックステージでは恒例の「ワト選手を上まわるインパクト」で有名な天山選手ですが、この日はちょっと寂しそう。
最後のなんや、あれ? すごいな。見たことないけど
(新日本プロレス公式)
『BEST OF THE SUPER Jr. 27』開幕前に新技の伝授の儀にいそしんでいたこの二人。
まさに奥の手として自らの技TTDとアナコンダバイスをワト選手に授けましたが、自分の知らないさらなる奥の手の技があるなんて…。
このチグハグな感じが良い。
天山選手の話を聞いてそうで聞いてなさそうなワト選手も良い。
むしろこの危うい空気感こそ相手選手へのけん制じゃないのか?とも思ってしまうほどです。
この巧妙な二人の空気感に徐々に吸い込まれてしまう選手もファンもいるのかも知れません。
僕も既に取り込まれそうですw
ただ、何の前触れもなく新技を繰り出してくるワト選手には、ただならぬ「何が、何でも」を感じてしまうんですよね。
新日本プロレスジュニアのエース、大阪のエースとして
大阪=OSAKAのエースへ
僕は大分前にこのような記事を書きました。
今年の2月の記事なので、ワト選手の凱旋前です。
お時間があったらじっくり読んで欲しいのですが、簡単に記事を要約すると
- 凱旋したら関西弁でしゃべって欲しい
- 経済大国日本で二番目の都市大阪は万博もあるし世界的に注目される。その「OSAKA」出身のレスラーとして彼も盛り上がって欲しい。あわよくば万博のプロモーションに起用されるくらいの選手になって欲しい。
- 「第二の●●」のような小さな枠におさまる選手になって欲しくない
などなど。
この記事に書いたことは、川人拓来からマスター・ワトになった今でも同じ気持ちです。
大阪という大都市を背景にその地の利を活かす選手になって欲しい。
現在、世界的に見るとプロレス+大阪と言えばWWEのASUKA選手です。
既にほとんどのタイトルを総なめにしており、現在も看板選手として女子部門を引っ張っていますよね。
これまで日本人レスラーが壁とされてきた言語的な部分も、彼女は英語を話すのではなく「関西弁」で壁をクリアしました。
自身のYouTubeチャンネル『KanaChanTV』でも関西テイストがふんだんに盛り込まれており、彼女をきっかけに大阪に興味を持った外国人ファンも多いことでしょう。
「ならワトも徹底的に関西弁で行くべき」
との声もあるかも知れません。
そこをあえて英語で「I Will Be The Grandmaster!」と言ってのける部分に、彼の本当の強さがあるのではないでしょうか。
「作られたレスラー」ではない
コスチューム、天山選手との絡み、コメント力。
これらに関し批判とも嘲笑ともとれる意見が多めなのも事実です。
確かに「ん?」となる部分はある。
凱旋帰国したレスラーへの批判はある意味通過儀礼=ファンからの愛でもあるのですが、それでも言われた当人は腹が立って仕方がないでしょう。
Grandmasterって何?
青いコスチューム?
先輩の言いなり?
メキシコ要素なくない?
メキシコから凱旋したのに英語と関西弁と標準語ってアンバランスじゃない?
こういったワードが並ぶと「新日本プロレスに作られたレスラーじゃん」という見え方もある。
しかし僕はあえてこう考えたい。
あらゆる批判があろうと、勝てば良い。
紋切型のような言葉を言ってしまいますが、「歴史とは勝者が作るもの」です。
僕たちファンが見えないところで、ワト選手にも大きな葛藤があることでしょう。
むしろその葛藤をあえて表に出さないワト選手に、彼の強さや内なる炎があるのではないか。
大きな批判は、大きなパワーになり得る。
この『BEST OF THE SUPER Jr. 27』でワト選手の「何が、何でも」が見たいですね。
≪END≫
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