今週のお題「肉」
※普段はプロレス関連のブログですが、この記事ははてなブログの【今週のお題】に基づいて書いています※
セブンイレブンのからあげ棒が全国販売を終了するらしい。
Twitterを見ると、からあげ棒に別れを告げながら最後の一本を食す人が目立っている。
棒にからあげを挿し、食べやすい形状のホットスナック。
からあげというよりも竜田あげのような食べ心地。
ふとセブンイレブンに立ち寄り、一体僕は初めてからあげ棒を食べたのはいつなのだろうとぼんやり考える。
「全国販売終了」
その言葉が脳裏をよぎると、ついつい
「からあげ棒下さい」
と言いたくなった。
でも、言わなかった。
目をつぶり、こういった「最後」の振る舞い方を考える。
- 思い出をしっかり刻むために最後のからあげ棒を食すのか
- 思い出を残像のように脳裏に浮かべ、そのまま時を過ごすのか
前者なのか後者なのか。
別れ。
生きていればいろんな別れがある。
その都度その都度あれやこれやをして思い出を刻む。
写真、動画、手紙…
他にも様々な方法があるだろう。
しかし、その瞬間すら知らぬまま、突然別れが訪れることもある。
どんな声だったか、どんな性格だったか、最後に何を話したのか。
必死になって潜在意識彼方から残像を探り出し、繋ぎ始めるも、それは結局残像の寄せ集めに過ぎない…。
でも、それしかないのなら、それでもいいじゃないか。
いや、それで良かったと思うしかないのかも知れない。
からあげ棒に話を戻す。
僕の記憶には「おいしかった」という感覚が微かに残っている。
それで良い。
最後の一本は、食べない。
さようなら、そしてありがとう。