1月4日5日と連続開催された新日本プロレスの年間最大イベント「レッスルキングダム15」。
4日に内藤哲也選手との死闘を制し、見事二冠王になった飯伏幸太選手。
5日はいわく付きの手段で「挑戦権利証」を奪われた因縁の相手ジェイ・ホワイト選手との防衛戦が行われました。
2日連続の試合というハンデの中、死闘の末見事初防衛を果たした飯伏選手。
試合後の会場は多幸感と温かい空気に支配され、まさにこの困難な社会的状況に光を射すかのような、そんな光景でした。
しかし、それは飯伏選手だけの活躍の賜物かと問われれば、それだけではないと思います。
ジェイ選手という稀代のスーパーヒールの存在もまた、称賛されるべきではないでしょうか。
スーパーヒーローとスーパーヒールが生んだ極上の世界観
勧善懲悪の極み
昨日の試合を見た率直な感想はこのようなものでした。
「勧善懲悪」とはこのことだと思う。
— 𝐚𝐤𝐢 (@pwjh_tw) 2021年1月5日
輝くスターがいて、憎たらしいほどのヒールがいる。
近年の新日本プロレスで最高のフィナーレだったんじゃないかな。
飯伏幸太は素晴らしかった、そしてジェイ・ホワイトも素晴らしかった。#njpw #NJWK15 #njwk15day2
近年の新日本プロレスは、ベビーフェイスでもヒールでもない、ダークヒーロー的な存在が存在感を放っています。
しかし、そんな中でジェイ選手の徹底したヒールぶりは目を見張るものがありました。
20代でバレットクラブのリーダーになるという使命感、トップ選手の一角として新日本プロレスを支えるという使命感。
端正なルックスを髭で覆い隠し、試合では感動的な要素を一切見せず、ファンへの承認欲求的な媚びを一切切り捨て、ひたすら悪の道をまい進するジェイ選手の凄み。
それが1月5日の飯伏戦で結実したように感じました。
昨日の飯伏選手の防衛戦が近年稀に見る最高のフィナーレに終わったのは、飯伏選手とジェイ選手の「プロレス」がかみ合ったからなのかも知れません。
ジェイミーの叫び
俺は全てを懸けてここに来た。オマエのためじゃない。俺自身のためにしたかったから、そうしたんだ。リングに上がり戦うことは、オマエのためのエンターテインメントじゃなかったはずだ。なのに俺は今、歩くこともままならない。
(中略)
ここにたどり着くまで、俺自身、何も疑問に思わず、やるべきことは全てやってきた。……オマエらは『スイッチブレード・ジェイ・ホワイト』の話を聞きたいんだろうが、申し訳ない、今話しているのは(※本名の)ジェイミーだ…
(ジェイ・ホワイト 新日本プロレス公式)
この記事の最初の方で、ジェイ選手を「稀代のスーパーヒール」と書きました。
しかしながら、こういった一連の発言をみると、「稀代のプロレスラー」と言っても過言ではないと思います。
どこからが現実で、どこからが非現実なのか。
プロレスというジャンルの醍醐味を最後の最後まで貫くその姿、そのスケール感は、昨日の飯伏戦を通してますます彼の存在感や存在意義を高めたのではないでしょうか。
スーパーヒーローとスーパーヒールが生んだ極上の世界観
いわずもがな、プロレスは対戦相手あってのものです。
昨日の内藤・飯伏戦、オカダオ・スプレイ戦にもドラマがあり、素晴らしかった。
しかし昨日の飯伏・ジェイ戦には、誰しもが楽しめ誰しもが感動できるどストレートさがあったと思う。
一見さんでもわかる、見た目も言動もスーパーヒーローな飯伏幸太。
そしてこれまた一見さんでもわかる、見た目も言動もスーパーヒールなジェイ・ホワイト。
そしてその「ルックス」だけに寄らず、しっかりとした技術の上で試合が出来ることもこの二人の強みです。
まさにこの二人だったからこそ生み出せた極上の世界観だったのではないでしょうか。
もうやめる! やめてやるよ! もうこんなものに価値はない! クソッ! クソッ!
(ジェイ・ホワイト 新日本プロレス公式)
さて、ジェイ選手の今後はどうなるのか?
その才能を新日本プロレスで発揮し続けるのか、或いは?
当ブログでドーム大会前に書いた記事があるので、お時間があれば是非ご覧ください。
素晴らしい試合を見せてくれた飯伏選手とジェイ選手、両選手を称えたい。
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