1月4日のIWGP&インターコンチネンタル王座ダブル選手権試合を制し、見事二冠王となった飯伏幸太選手。
翌日1月5日、初防衛戦となるジェイ・ホワイト選手との壮絶な試合を乗り越え、飯伏選手は以前より主張していた「神」になりました。
その神になった飯伏選手から提案されたのは、IWGPヘビーウエイト級王座とIWGPインターコンチネンタル王座の「統一案」でした。
賛否渦巻くこの統一案を、飯伏選手の発言を振り返りながら考えてみましょう。
最強で最高のベルトの誕生なるか?
なぜ2本のベルトを統一するのか?
まずは飯伏選手の声から。
この“最高”のベルト、インターコンチのベルトと、“最強”のベルト、IWGPヘビー級のベルト、これを、一つにしたい。僕は“最高”も“最強”もほしいし、誰もインターコンチだけ挑戦したり、IWGPヘビーだけ挑戦したりしてない。じゃあ何の存在意義があるんですか、2冠に。
(飯伏幸太 新日本プロレス公式)
「最高と最強が欲しい」だから統一したいとのこと。
確かに、2冠になってからその2本のベルトが別々に防衛戦をすることはなかった。
内藤選手が別々に防衛戦をしたいという希望があれど選手権は常に2冠戦だったし、別々のタイトルに挑戦表明する選手もいませんでした。
ならば、一つにしても良いのではないか?
これが飯伏選手の主張です。
言わば、この2本の存在意義を「新日本プロレスに問いかけた」とも言えるのかも知れません。
統一したいけど、別々の防衛でも良い
飯伏選手の主張をさらに見てみましょう。
一つになるんであれば……出来上がってるものであれば、それに挑戦したいし、2つのベルトを懸けたいんであれば、2つのベルトを懸けるし。逆にインターコンチだけ懸けたいのであれば、インターコンチだけ。IWGPヘビー級だけだったら、IWGPヘビー級だけ。何でもいいです。
(飯伏幸太 新日本プロレス公式)
「出来上がってるものであれば、それに挑戦したい」というのは、統一されたベルトが既に存在している場合、ということです。
その有無は僕たちファンにはわかりませんが、「出来上がってるもの」という言葉は気になりますよね。
そして、「2つのベルトを懸けたいんであれば、2つのベルトを懸けるし。逆にインターコンチだけ懸けたいのであれば、インターコンチだけ。IWGPヘビー級だけだったら、IWGPヘビー級だけ」という主張も。
まとめると、飯伏選手は統一したい気持ちでいるが、挑戦者の要求次第で選手権の内容は変わってもいいよ、ということになる。
もっとまとめると、飯伏選手はベルトを統一するためには勝ち続けなくてはならない、ということになります。
長い前置き&おさらいになりましたが、これらを念頭に置き、統一案を再考してみたい。
健全な賛否に感動
僕の個人的な目線で恐縮ですが、ネット上には次のような賛否の声がありました。
- インターコンチの存在意義がわからないので統一は賛成
- それぞれのベルトの価値は大事、なので反対
※ザックリ取り上げたので表現は僕の解釈です※
なかでも、「飯伏さんは好きだけどその案には反対」という意見もあり、「推しならあんでもOK」ではなく、しっかりと自分の主張をする方も見受けられました。
誹謗中傷などではなく、ファン個々人がベルトの価値について意見を出し合うことは、プロレスというジャンルにとって素晴らしく健全なことであると思います。
ベルトの価値を問い直すことを通して、選手権試合の意義や試合内容、それに挑む選手の気持ちなどを考え、より真剣にプロレスを見ることにつながるのではないでしょうか。
やや綺麗にまとめましたが、では当ブログ的には統一問題をどう考えているのかを書きたいと思います。
IWGPとは何か
IWGPヘビー級王座は、簡単に手に入るベルトではありません。
そして、簡単に挑戦できるベルトでもありません。
2020年はオカダ選手、内藤選手、EVIL選手、この三選手しかIWGPヘビー級王座を所持しておらず、その大半は内藤選手の手の中にベルトはありました。
誤解のないように言えば、トップオブトップのレスラーしか絡めないベルトです。
だからこそ、それ以外のレスラーの声も聞いてみたい。
新日本プロレスでプロレスをするのならば、IWGPという頂点を誰しもが目指すはず。
新日本プロレスの全てのレスラーが目指すベルトであるからこそ、脈々と受け継がれる「格」が存在し続ける。それはジュニアヘビー級も同じでしょう。
なので、一部の選手の声だけではなく、それこそベテランからヤングライオンまで、その声が聞いてみたい。
より極端に主張するのならば、闘魂三銃士や猪木氏に至るまで巻き込んだ「論争」があったら世間に響くのではないでしょうか?
現役選手の声が最優先されることは間違いありませんが、50周年イヤーに向け、対世間に訴えかける意味でも、レジェンドたちの意見も聞いてみたいところです。
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