敵か味方か、一挙手一投足が見逃せない二人
本当の想いは藪の中?一瞬でも見逃せない極上の共闘
ニュージャパンカップを制し、人気ユニット・ロスインゴベルナブレスからバレットクラブに鞍替えし、内藤選手から二冠を奪ったEVIL選手。
突如新日本プロレスに爆誕した「覇者で、王者の三冠王」に対するファン評価は、決して歓迎ムードではありませんでした。
そのファイトスタイルが象徴するように、反則介入をいとわず何が何でも勝利に向かう姿勢は、多くのプロレスファンの批判の雨にさらされる形となりました。
しかし、誰しもうらやむ新日本プロレスの頂点を極めたことは事実であり、オカダ&内藤という二枚看板を立てつづけに撃破するという偉業も成し遂げたことも事実です。
遠く海外でそのEVIL選手に納得がいかなかったのが同じくバレットクラブのリーダー、ジェイ選手。
G1では間接的にEVIL選手へたまった怒りをあらわにし、いよいよ内紛が始まるかと思いきや、事態は一時終息を迎えました。
ジェイとEVIL、二人の関係性が判然としないまま、21日の後楽園大会でこの二人のタッグチームが結成されました(東郷選手も含めた6人タッグ)。
結論からいうと、この不安定な共闘は悪くない。いやむしろ極上の共闘だったのではないでしょうか?
SANADAの存在感を凌駕する5人
団体内でダントツの人気を誇る内藤選手の存在感すら脅かしてしまうような雰囲気が、ジェイ選手とEVIL選手の間にはあった。
見る側も、この二人は一体どうなってしまうんだろう?というワクワク感を持ちながら終始試合を見ていたのではないでしょうか。
皆でポーズを決めるのか?タッチはスムーズに行われるのか?連携技は出るのか?
まさにプロレスファンにとって「贅沢な時間」がそこにありました。
さらに、単なる二人の心理戦で終わらせるのではなく、相手共々リング上での動きのレベルの高い選手が揃っていただけに、戦いと心理戦を同時に楽しめる好試合にもなりました。
BUSHI選手もジェイ選手相手にトぺを炸裂させていましたし、東郷選手も相変わらずの反則攻撃もありながら随所にキレのある動きをみせていました。
特にジェイ選手のマネージャー・外道選手との微妙な距離感も緊張感があって良かった。※なんならこの二人のシングルも見たい※
内藤選手もジェイ選手にエグいジャベを繰り出しつつも、やっぱりどこか嬉しそう。
となると、今一つ存在感を放てなくなってしまうのがSANADA選手です。
ブチ切れ騒動時のあの感情がこの試合でも見られたらと期待していましたが、終始クールなSANADA選手でした。
あの感情をドームまで継続できるか否か、本日22日の後楽園大会でのSANADA選手にも注目したいですね。
裏切りや遺恨が渦巻きつつも、シンプルに引き込まれる試合
EVIL⇒俺が正義
ジェイ⇒まだ俺の時代
この二人の遺恨劇は、単純に「お前よりも俺が強い」というシンプルなものです。
この分かりやすさが良い。
試合が始まったら
「ジェイはどこにいる?」
「イービルはジェイに声をかけているの?」
「外道さんと東郷さんの空気感も気になる」
とその一挙手一投足が気になってしまうのです。
試合はバレットクラブの完勝でしたが、試合前の雰囲気作りの点においてもバレットクラブが完勝していたのかも知れません。
こういった状況に一番面白くない思いをしているのは、内藤選手でしょう。
試合内容でも、会場の雰囲気を支配する意味でも、ロス・インゴベルナブレスがどのような巻き返しを見せるのか、これも非常に興味深い。
先ほども書きましたが、やはりSANADA選手がキーマンのような気がします。
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