柴田勝頼好み?トム・ローラーと『NJPW STRONG』
素晴らしい試合となったトム・ローラーvsフレッド・ロッサー
新日本プロレスファンの皆様は、『NJPW STRONG』を観る時、どのような心境で試合を見ているのでしょうか?
新しい選手に期待感を寄せたり、馴染の選手の活躍を楽しんだり、見方は様々ですよね。
しかし、本当によくわからない未知の選手に対しては「新日本プロレスでやっていけんのか?」というまなざしを投げかけたりする方もいるのではないでしょうか?
僕自身も「未知の選手を見る楽しさ」と「新日本っぽいレスリングは大丈夫なのかなぁ?」という気持ちを同居させながら『NJPW STRONG』を見ています。
そんな中、トム・ローラーvsフレッド・ロッサーは激辛解説の柴田選手も絶賛するほどの素晴らしい試合となりました。
筋骨隆々の元WWE戦士フレッド・ロッサーと、UFCなどに出場経験のあるMMA戦士トム・ローラー。
エンタメvsMMAという図式で「コリジョン感」も予想された試合でしたが、かなり噛み合っていました。
『NJPW STRONG』に光が射した瞬間ではないでしょうか?
トム・ローラーって誰?フレッド・ロッサーって誰?
まずはこの二人の簡単な略歴を。
トム・ローラー
1983年生まれの37歳。アメリカ出身。
身長183cm 体重93kg
MMAの選手と思われがちですが、2017年からアメリカのプロレス団体であるメジャー・リーグ・レスリングに所属しており、2019年には同団体のチャンピオンになりました。MMAでのタイトル受賞歴はありません。
MMAあがりの選手は木谷オーナーが好きそうですよね。
フレッド・ロッサー
本名フレッド・ルーザー。
1983年生まれの37歳。アメリカ出身。
身長185cm 体重108kg
2009年からWWEと ディペロップメント契約したロッサー選手。現在のNXT発足時のメンバーだった彼は、浮き沈みの多いWWEライフを過ごしてきた選手でもあります。
YOSHI-HASHI選手の比ではないほどのヘッドスライディングで有名なタイタス・オニール選手との遺恨、遺恨解消の繰り返しがロッサー選手のWWEでの大きなストーリーの一つでした。
2015年にそのオニール選手とのタッグチーム「プライムタイム・プレイヤーズ」として獲ったWWEタッグ王座 がWWEでの主なタイトルとなりました。
今も時々「プライムタイム」って口にするような。
なるほどそういう意味があったんですね。
かなり雑な二人の選手の略歴ですが、MMA主体のトム・ローラー選手とバリバリのアメプロ出身のフレッド・ロッサー選手がなぜ好試合を生み出せたのかを考えてみたい。
2つの技術がぶつかり合う素晴らしいプロレス
勧善懲悪
誰が悪者で、誰が正義か。
このトム・ローラーvsフレッド・ロッサーにはそれがハッキリしていました。
二人のメンバーを引き連れて『Team Filthy』として入場したローラー選手。
いかにも悪そう。
Filthyには「汚らわしい」という意味があり、そのふてぶてしさからどう考えてもヒールユニットに間違いありません。
対するロッサー選手は正統派といった感じです。
悪態をつくわけでもなく、真面目にレスリングをする印象。
この時点で善悪の構図はセットアップされたわけですが、それ以上に試合内容が素晴らしかった。
二人の確かな技術
プロレスには二つの技術があると思います。
1つは戦いの技術。
2つ目はプロレスとしての技術です。
ざっくり言えば二人ともこのレベルが高かった。
特にローラー選手は持ち前のMMAの技術=戦いの技術で試合を引き締め、ロッサー選手からは「お前には負けない」という闘志=プロレスとしての技術が伝わってきました。
現在USヘビー級王者のジョン・モクスリー選手も言ってた通り、「WWE選手は新日本では無理」と思われがちです。
あまりにもレスリングの内容が違うから。
しかしながら、柴田選手も「プロレス見たぁ!」と思わず言ってしまったように、「WWE選手は新日本では無理」という前提を覆す試合内容でした。
ロッサー選手のベストバウトだったのではないでしょうか?
この二人の選手、いつか日本で見てみたい。
トム・ローラーvsオーカーン、トム・ローラーvs鈴木みのる…面白そう。
フレッド・ロッサーvs棚橋弘至も面白そう。
『NJPW STRONG』として
『NJPW STRONG』にはジェイ選手やKENTA選手などスター選手も参戦しています。
これらの選手が素晴らしいのは当たり前のこと。
しかしながら、現地の選手が輝く舞台を作るのがこの『NJPW STRONG』の目的でもあると思います。
トム・ローラー、フレッド・ロッサー、カール・フレドリックス、ブレイク・クリスチャン…
『NJPW STRONG』で輝いたレスラーが日本へ逆輸入、そんなことがあったら素晴らしいですよね。
KENTA選手の権利証戦やコブ選手の立ち位置など日本のリングとはややチグハグな時間軸の『NJPW STRONG』ですが、そこは大目にみたいw
それよりもアメリカで現地の選手から「STRONG」が見える試合が沢山出て来そうで期待感が膨らむばかりです。
トム・ローラー選手の『Team Filthy』が今後のストーリーの中心になりそうですね。
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