タイトルの価値、選手の価値、戦いの価値
選手ファーストの時代
昨日11月8日の『WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム』第1弾・記者会見をまとめると
ジェイ⇒1.5に二冠王者を試合をする、1.4はオフにする。認めろ。
内藤⇒ジェイの意見は尊重する、でも俺は二日連続でメインで試合がしたい、だから1.4はG1覇者飯伏としたい。させてよ。
新日本⇒考慮します。
という感じです。
結果的に去年ドームでの二冠戦のきっかけを作った飯伏選手の役割を、今年は内藤選手が担った、というものです。
逆転の内藤哲也から、逆転の飯伏幸太へ。
ジェイ選手の疑惑の勝利も、今回のこのようなドームへの展開も、エンターテイメント性が溢れる昨今の新日本プロレスらしいアイデアだと思います。
むしろそのエンタメ性を受け入れないと、これから新日本プロレスを見て行くのはキツくなってしまうのかも。
ただ、今年の1.5でオカダ選手の「満員にならなかった」という吐露の意味を考えなくてはいけません。
オカダとSANADA時代への布石
ライバル関係であり、ともにIWGPヘビー級王座をリスペクトするオカダ選手とSANADA選手。
この混沌とする今の二冠争いから、新日本プロレスはあえてこの二人を遠ざけている気がします。
今現在は個々の選手のキャラクターが尊重され、選手の意見が既存のルールを上まわる時代であり、それはそれとして良い。
しかし、オカダSANADA時代になれば、そういったもの、いわば選手ファーストの考え方は再整備されるでしょう。
ここで今年の1.5が満員にならなかった理由は何だったのかを考えてみたい。
天龍さんと試合をし、猪木さんとも交流し、IWGPヘビー級の価値を問うオカダ選手。
彼は天龍さんや猪木さん世代のファンも意識したいのではないでしょうか?
そういった世代を振り向かせることが「ドームを埋めるラストピース」になるし、振り向かせるためには「IWGPとは何か」を再定義する必要がある。
現状それが一番できそうなのはオカダ選手しかいない。
新日本プロレス50周年イヤーでは間違いなく主役になるであろうオカダ選手。
わちゃわちゃと今二冠を争っている選手たちがちょっと損な役回りになっている気もします。
逆転の飯伏幸太か、内藤時代継続か、それともKING SWITCHか
繰り返しになりますが、今回のドームメインイベントに関するプロセスは、エンターテイメント性が溢れる新日本プロレスらしいアイデアです。
企業でもあるので、きっとそれが数字にも現れているのだろうし、そこを伸ばしていくのは当たり前のこと。
がしかし…
メインイベントへのプロセスがどうであれ、「良い試合」をファンはみたいはず。
先々の時代に「あの二冠の時代ってちょっと…」と言われないように、「素晴らしい戦い」を期待したい。
最後に2018年12月15日の棚橋オスプレイvsケニー飯伏戦から、ケニーの言葉を引用します。
俺の考え方は正しいかと思ったんですけど、ま、もちろんタナの考え方も正しくはないと思ってるんですけど、もしかしたらさ、2人とも間違っているかもしれない。ホントの一番いいスタイルは、今日みたいな試合、すべてを懸けて、全力で、魂で、試合をやる…のが! 正しいんじゃないですかね?
イデオロギー闘争で揉めに揉めていたケニー選手と棚橋選手。
ドーム前最後にケニー選手が見出だしたのは、考えは違っても「すべてを懸けて、全力で、魂で、試合をやる」という境地でした。
いかなる展開であれ、優秀な選手の集団である新日本プロレスなだけに、「素晴らしい戦いのある」メインイベントが見たいですね。
≪END≫
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