プロレス時評

新日本プロレスとAEWの話題を中心にしたプロレスブログ

プロレスとマイクパフォーマンスの関係性

プロレスとマイクパフォーマンスの関係性

 

マイクパフォーマンスは茶番なのか?必用なのか?

最近の新日本プロレス、特に飯伏幸太vsSANADA選手の二冠戦の前哨戦をみていると、「マイクパフォーマンスの重要性」を考えることがあります。

海外のプロレスとは違い、競技性を重視したスポーツライクな戦いが特徴の新日本プロレス。

リング上での戦いに重きを置くスタイルは、それ自体がオリジナリティとなり、エンタメ色の強い海外プロレスとの差別化にもなっています。

「口であれこれいうよりも、リング上で戦おう」

確かにこれも大事です。

しかし試合の種類によっては、もう少しマイクパフォーマンスがあっても「わかりやすさ」が生まれるのかも知れません。

 

2冠戦は盛り上がるのか?

飯伏幸太の嘆きとクールなSANADA

もうさぁ、俺らさぁ、試合……やめる? どうする? どうしたい? このベルト、どうしたらいいですか? 僕はもっともっと楽しみたい。試合を楽しみたい。そして、もっと、チャレンジャーの話が聞きたい。もっともっと、しゃべりたいです。何か、話をしてください。僕と一緒に

(飯伏幸太 新日本プロレス公式)

飯伏選手の嘆き。

いろんな意味でわかる。

だってこの前までは誰よりも多く一緒に喋ってくれる内藤選手が対角線にいたんです。

しかし今はあまり口数の多くないSANADA選手が対角線にいます。

オカダ選手にも「何か喋れ」と言われた経験のあるSANADA選手なだけに、そのクールな佇まいは簡単には崩せない彼のスタイルでもありますよね。

SANADA選手が急にペラペラしゃべり出したら、それはそれで変になる。

でも、今は有事です。

二冠統一というテーマを掲げた飯伏選手に、多くのファンが異を唱えている。

ここでベルトに対するイデオロギー闘争=舌戦のようなものが生まれれば、この二冠戦はもっと面白くなっていくし、もっとファンを巻きこめると思うのです。

飯伏選手の統一に対する想いをもっともっと話して欲しいし、SANADA選手にはIWGPにこだわる理由をもっともっと話して欲しい。

でも、そういったセグメントがなくて勿体ない…。

このような大事な選手権に関しては、前哨戦のたびにリングで向かいあってマイクパフォーマンスをすることも必用なのでは、と思ったりします。

その方がファンも「のれる」のかなと。

 

マイクパフォーマンスは茶番ではない

海外の団体では試合前にマイクパフォーマンスをするのはよくあることです。

それには様々な意味があると思いますが、もっとも効果的なのはそのマイクが視聴者の「掴み」になるということではないでしょうか。

初見の人がみても「ああこいつとこいつが敵対してんのか」と何となく展開を掴めることが出来る。

特にWWEは「番組」という側面があるので、少しでも視聴者数を確保するためには、そういった丁寧な演出が必用になってくるのでしょう。

では新日本ではどうか。

新日本プロレスではバックステージコメントがその機能を果たしているのかも知れません。

選手は「カメラに向かって」思いの丈を言う。

言われた選手は「カメラに向かって」反論する。

コンプライアンスはあれど、選手各々が好きなことを言っているようにも見えるし、ノーコメントも勿論許される。

僕はこのバクコメに関して何も異論はありませんが、こと大事な選手権に関してはリング上で向かい合って主張をぶつけるのも良いのかなと思います。

そして、もっと、チャレンジャーの話が聞きたい。もっともっと、しゃべりたいです。何か、話をしてください。僕と一緒に

ただでさえわちゃわちゃしているベルト統一に関して、飯伏選手もSANADA選手と共に価値観をぶつけ合いたいはず。

でも、SANADA選手もそのスタイルからペラペラお喋りすることも出来ず、両者チグハグになっており、肝心な統一に関する議論は深まらないままです。

新日本プロレスは飯伏選手とSANADA選手にお任せ状態なのだと思いますが、このままだとあまり盛り上がらないまま選手権を迎えてしまうのではないか…。

飯伏選手もSANADA選手も悪くない、いや、誰も悪くない。

ただ、新日本プロレスが統一問題をどうしたいのか、なかなか見えてきません。

やはりここはIWGP実行委員会に出てきて、その見解を聞きたいものですね。

 

どうなる?飯伏vsSANADA

今回の選手権は、統一問題というキーワードにどれだけ言及できるかで盛り上がりが左右されると思います。

なぜなら、二人が良い試合をするのはファンも分かっており、それプラスアルファの何かにファンは期待するわけです。

それなのに

このベルト、どうしたらいいですか?

と王者に言われてしまうと、ファンの方も

そのベルト、どう楽しめばいいですか?

となってしまう。

いや、現にそうなってしまっているファンも多いのかも知れません。

繰り返しになりますが、飯伏選手もSANADA選手も悪くない。

新日本プロレスがベルトをどうしたいのかが見えない、ただそれだけです。

いや既に結末は決まっているのだろうけれど、それを知る術もないファンたちにとって「今レスラーが何を考えているのか」を知りたいし楽しみたいものなのです。

統一に関して現在のフワッとした状態のままだと、なかなか試合に入り込むことは出来ないですよね。

願わくば、一刻でも早く「前哨戦のリング上で」飯伏選手とSANADA選手が向かい合った状態で二人のベルトに対する価値観が聞きたい。

ライブ配信で口下手な二人がリング上でマイパフォーマンスをすることは、放送事故にもなってしまう可能性もある。

しかし、前哨戦でそういった「噛み様」的な経験をすることも新時代のプロレスラーには必用なことなのではないでしょうか。

兎にも角にも、二人の主張がもっと聞きたいですね。

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