来たる8月29日の神宮球場大会の4way戦の予選ともいうべき試合が繰り広げられた昨日26日の後楽園大会。
KOPWについては、戦前から
「新日本プロレスらしくないと言われるかもしれない」
というオカダ選手の発言が注目されていましたが、僕の印象では「新日本プロレスらしい」戦いがそこにあったと思います。
ルールは多様性に富んでいましたが、戦いに関しては「新日本プロレス」がそこにありました。
新日本プロレス『KOPW2020』一回戦をレビュー
「新日本プロレスらしくない」とは何か
僕は2010年くらいから新日本プロレスを見始めたので、それ以前のプロレスについてはよくわかりません。
知識的にはわかっていても、肌感覚がないんです。
猪木さんや闘魂三銃士よりも、レインメーカーショックやブシロードの買収などに強くリアリティを感じています。
オカダ選手のいう
「新日本プロレスらしくない」
という言葉は、必ずしもすべての世代に向けてではないでしょう。
僕の中では「硬派さ+少しのエンタメ性」が混ざっているのが「新日本プロレス」であり、昨日のKOPWも僕にとっては新日本プロレスらしい戦いでした。
というのも、自分の中ではもっとエンターテイメントに特化した試合を予想していた面もあるからです。
KOPWはいずれきらびやかな演出とエンターテイメント性がふんだんに盛り込まれ、大胆にショーアップした試合が繰り広げられるのだろう
と予想していました。それこそWWE的な。
裕二郎選手にかなり期待していたのも、そういうショーアップされたきらびやかな演出がすごく似合うレスラーだと思ったからです。
しかし、実際は過剰にエンタメ性に振り切らず、「新日本プロレスらしい」試合が展開されていました。
SANADAの足四の字に目を覚まされる
小島選手vsデスペラード選手【必殺技禁止マッチ】
デスペラード選手の必殺技よりもあきらかに小島選手の必殺技の方が瞬発性がありますよね。
なのでいつ瞬時にラリアットが出ても不思議ではなかったこの試合。
デスペラード選手の作戦勝ち。
矢野選手vsBUSHI選手【ピンフォール2カウントマッチ】
G1クライマックスのケニー・オメガ戦がフラッシュバックしたこの試合。
矢野選手はいつもと変わらぬ矢野選手でした。
やはり曲者と言う面では矢野選手が一枚上手でした。
SHO選手vsSANADA選手【サブミッションマッチ】
KOPWに限らず、ここ最近の新日本プロレスの試合の中でもこのサブミッションマッチは最も新日本プロレスらしい試合にカウントされるのではないでしょうか?
特にSANADA選手の足四の字には彼のキャリアに深く根差しているものがあり、思わず「おぉ!」と目を開きました。
階級の差を感じさせない緊張感のある真剣勝負で、見ごたえがありましたね。
オカダ選手vs裕二郎選手・外道選手・邪道選手【1vs3ハンディキャップマッチ】
「29年ぶりの神宮大会にオカダ選手が出場しないことなんてあるの?」
という雑念を胸に押し込み、裕二郎選手側の勝利を願ったこの試合。
「1vs3で負けならオカダ選手の格も保たれるだろう」
と思っていたのもつかの間、コブラクラッチでオカダ選手の勝利。
ハンディキャップマッチというルールですが、普段のバレットクラブの介入などに見慣れてしまっているために、ハンディキャップマッチにあまり感じなかったのは僕だけではない…はず。
オカダ選手に触発され覚醒モードだった裕二郎選手が、今後どうなっていくのか気になります。
キング・オブ・プロレスリングを制するのは誰?
デスペラード選手、矢野選手、SANADA選手、そしてオカダ選手。
タイプの違う四名が集う4way戦、激しい試合になりそうな予感がします。
KOPW=エンタメ性重視ではなく
KOPW=ルールに多様性はあれど戦いはバチバチ
シネマティックマッチ(WWE)やスタジアム・スタンピード・マッチ(AEW)などライバル団体がエンターテイメント性をさらに助長させる中、安易にそれには迎合しない姿勢。
あくまでも新日本流を貫いた上での多様性を取り入れること、それがKOPWなのかも知れません。
流石オカダ選手、流石新日本プロレスだなと思いました。※勿論WWEもAEWもそれぞれの良さがありますよ※
この4way、やはり矢野選手の動きが鍵になってくると思っていますが、そのまま曲者モードでいくのか、キラー矢野が現れるのかにも注目しています。
果たして誰がキング・オブ・プロレスリングを制するのか、俄然楽しみです。
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