内藤哲也という『物語』
広く。さんのダ・ヴィンチニュースでの連載
『HIGHER AND HIGHER! 新日学園 内藤哲也物語』
が第45回をもって最終回となりました。
新日本プロレスの舞台を「学園」に移し、内藤哲也のプロレスラー人生を描くこの漫画。”スラムダンクの三井寿ばり”の浮き沈みのある人生を送る内藤哲也を理解するにはもってこいの漫画です。
しかし、最終回を読んで改めて感じたことは『内藤哲也物語』には、やはりオカダ・カズチカという存在が非常に大きい、という点です。
後輩でしかもエリートであるオカダに強烈なライバル心を燃やす内藤哲也と、「あなたの夢なんて知らない」と内藤を相手にしないオカダ・カズチカ。
この関係性が生みだした強烈な嫉妬、葛藤、諦め、そして復活がなければ、この物語は生まれなかったはず。
オカダ・カズチカとロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン
2016年4月27日にAmazonプライム・ビデオにて配信された
有田と週刊プロレスと『有田もギョロリ!?不遇の天才・内藤哲也の「ロス・インゴ」旋風!』
をご覧になった方も多いでしょう。
プロレスとはリング上でのレスリングも大事ですが、レスラー自身のストーリーもそのプロレスラーを形成する上で重要な要素です。
有田哲平が神妙に語る内藤哲也のプロレス人生は、その挫折を乗り越え"ある境地に達する"展開からまさにひとつの物語でした。
数年後、ニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』にて若林正恭が語る内藤哲也にもまた、僕は同じ物語性を感じました。
多分、このような影響力のある有名人でなくとも、見ず知らずの内藤哲也ファンから内藤哲也を語られても、僕は同じように物語性を感じるでしょう。
この物語には、やはりオカダ・カズチカという”運命”的な存在は欠かせない。
オカダ・カズチカという存在がいなければ、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンというユニットそのものが新日本プロレスには生まれなかったのではないでしょうか。
あまりに壁画的な人
僕がこの記事で使う「壁画的」という言葉は、物語性の例えです。
遠い未来、もし印象的なプロレスラーを自分が語るとするのならば、内藤哲也ほど語りやすいプロレスラーはいないでしょう。
その物語性は古代の壁画のように、ロスインゴのメンバーやダリルやナオルを一つの絵として想起させるものかも知れません。
…こんな風に書いていると「あれ、内藤引退しちゃった?」的な雰囲気になってしまいますが、彼は現役のIWGPヘビー級王者であり、インターコンチネンタル王者でもあります。
正真正銘新日本プロレスの主役に間違いない。
しかし、社会的な情勢が彼の2冠王としての存在感を消しにかかっている。これもまた彼の物語性のひとつなのでしょうか。
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