プロレス時評

新日本プロレスの話題を中心にしたプロレスブログ

ジェイ・ホワイトとSANADAとケニー・オメガ

オカダ・カズチカのライバルではあるが…

SANADAとのシングルマッチへ向け不敵な笑みと余裕をみせるジェイ・ホワイト。

SANADAのプロレスを認めながらも、格下扱い、まさにレベルの違いを連呼していますよね。

しかしながら、ジェイ・ホワイトはベルトだけではなくそれ以外にもSANADAに不足する何かを発信しているような気もします。

それはまるでかつてケニー・オメガがSANADAに投げかけたメッセージのよう。

オカダ・カズチカのライバルとなり、プロレス大賞ベストバウトも受賞したSANADAに不足するピースとは何か。

そしてまた、この2人の一戦は新しいストーリーの始まりなのでしょうか?

SANADAの不足するピースとは

寡黙とアピールの間

ケニー・オメガも認める身体能力と、ザックセイバーjr.も認めるクラシカルなレスリング。

まさに唯一無二のレスリングスタイルを持つSANADAですが、その寡黙さも売りですよね。

寡黙さゆえに時々発せられるメッセージに重みがでで、ファンへの浸透力も増す。

レスラーの「言葉のプロレス」がトレンドのようになっている現在の新日本プロレスでSANADAは異彩をはなっているように見え、どこかそういった中に埋もれてしまっている感じもします。

流れの早いプロレス界の中で「言葉」或いは自己表現というものはより重要になっていくのではないでしょうか。

エレガントとは

新日本プロレスのオシャレ番長の1人でもあるSANADA

鍛え上げられた体に、ダンヒルでオーダーしたスーツをまとう。

或いは、クラシックなジャケットにカラーパンツにスリッポンという「こなれ」感のあるスタイルもする。

リング上もリング外もエレガントでありたいという自己プロデュースの一環であり、そこには強い信念が感じられます。

お洒落でクールでミステリアスな部分も彼の魅力ですが、それによって閉じ込められている「何か」=感情があるのかもしれない。

ジェイ・ホワイトとの一戦は、あるいはジェイ・ホワイトは、そういったSANADAの感情を引きだそうとしているのではないでしょうか。

ケニー・オメガの主張

2017年のG1でSANADAに勝利したケニー・オメガの発言には

SANADAよく聞け。ファンのみんなもよく聞いてくれ。オレはオマエを悪い選手だと言ったことは一度もない。オマエはグレートな選手だ。新日本のなかでもナチュラルなファイターだと思っている。オマエには覚えておいてほしい。オレはこのリーグ戦でいろんな選手を倒してきた。スズキミノルも倒したし、ヤノも倒した。SANADAを含めていろんな選手を倒したよ。オマエとの試合はアスリート同士の闘いで勝ったと思っている。オマエの未来は明るいぞ。だけどオマエにはカリスマ性が足りない。ハートが足りない。感情が欠けていると思う。オレはそういう部分でベストになるための欲がある。だからオレはベストに登りつめたんだ。
(引用:新日本プロレス公式サイト)

というものがありました。

SANADAにも勿論プロレスへの内なる感情はあるでしょう。

しかし、それが見えないと伝わりにくい。

「オマエにはカリスマ性が足りない。ハートが足りない。感情が欠けていると思う。オレはそういう部分でベストになるための欲がある。だからオレはベストに登りつめたんだ。」

SANADAファンの方にはイラっとくる言葉かも知れませんが、ケニーからの重い言葉であり、アドバイスです。

ケニー・オメガ戦から2年後のオカダ・カズチカ戦で見せたSANADAの涙は、ケニー・オメガ戦に足りなかったものが見え始めた瞬間だったように思えます。

今回のタイトルマッチへのジェイ・ホワイトの煽りは、なんとなくケニー・オメガの延長線上に見え、ジェイはSANADAの感情をさらにこじあけようとしているのかも知れません。

JAY WHITEとSANADAは新しい何かの始まりなのか

ジェイのインサイドワークが試合をかき回すと思いますが、ともに基本に忠実なレスリングが根本にあるこの2人。

クラシカルな攻防の中に、お互いの感情がぶつかり合うような試合を期待したい。

或いは、SANADAの感情をこじ開けるために、バレットクラブとして「別の手段」もあるのかも知れませんけれど。