プロレス時評

新日本プロレスとAEWの話題を中心にしたプロレスブログ

【新日本プロレス】AEWを批判しても何も始まらない理由

 

「新日本プロレスはAEWの傘下ではない、しかし現状は傘下のようなものだ」

まるでAEWのストーリーラインに沿っているかの如く新日本プロレスの興行が進行しているのではないか?挑戦者もすんなり決まるのは何?確かに、そう思える展開もある。
しかし、いくらAEWアンチになろうとも、パートナーシップを結んでいるからには避けられないこともある。そしてまた、AEWに対し嫌悪感を持ちすぎることも、何も生み出さないし何も始まらない。
僕は思う、かつてROHと新日本プロレスが協業している際、ROHに対し嫌悪感を持ったファンやレスラーはいたのだろうか。

 

 

 

AEWというパートナー

パワーバランスは平等ではない

ROHと新日本プロレスが協業した時、そこに嫌悪感や恐怖感を持った新日本プロレスのファンやレスラーはほぼ皆無に見えた。理由は簡単、新日本プロレスが圧倒的に力関係で上だったからだ。我々ファンは心のどこかに「ROHにひっくり返されることはない」という安心感を持ちながら、試合を、そしてストーリーを楽しんでいた。では今は?単純にAEWの方が力関係が上なだけだ。それ以上でも以下でもない。世界戦略を掲げる新日本プロレスにとっては最重要のパートナーであり、それゆえある程度の忖度は必要になってくる。しかし、僕が言いたいのはそんなどうでもいいことではない。そういう状況だからこそ新日本プロレスの選手には「余裕」と「自信」を持ってレスリングをしてほしい、ということである。正直、「AEW批判ムーブ」には飽きてしまっているし、AEWを批判したところでファンが盛り上がるかといえば、そうでもない気がするのだ。

AEWを批判しても何も始まらない

CMLLはCMLLの色がある。それは日本を舞台にしても揺るがない。そしてまた、「日本のレスリングには飲まれない」というプライドも垣間見える。もしCMLLのレスラーがファンタスティカマニアの際、新日本プロレスに嫌悪感を示しだしたら?我々日本のファンは興覚めしてしまうかも知れない。しかしCMLLのレスラーはそれをしない。日本のプロレスに順応しながらも、あくまで独自性を貫き、CMLLのルチャリブレを我々に見せてくれるのだ。

新日本プロレスも、対AEWに対してそれで良いのではないか?AEWのファンもレスラーも、いつまでも批判ムーブをかまされたらそれこそ興覚めしてしまうだろう。ゲイブにしろMJFにしろ新日本をコケにするが、そこに躍起になっても意味がない。「やってみろよ、俺たちは新日本だぜ?」的な余裕でAEWに対峙すれば良い。
簡潔に言う。多分、AEW側はファンも含め「せっかくの協業なのに、新日本ノリ悪くない?」と思っていることだろう。

 

 

 

パートナーシップを最大限に楽しもう

新日本プロレスがAEWの傘下のような錯覚に陥ってしまうのは、嫌悪感が前提に立ちすぎているからだ。AEWに頼らず、本来の新日本を!という考えもわかるが、むしろAEWを利用してやるくらいの気持ちが必要なのではないだろうか。

かつてジョン・モクスリーが新日本プロレスに参戦した際、石井智宏が「(WWEでは)自分出せなかったんだろ?じゃあ(新日本で)出してみろよ」的な問いかけをしたが、まさにそれである。今、団体としての力関係は負けているかもしれないが、新日本プロレスの色は失ってはならない。新日本プロレスのレスリングの物差しは、あくまでも新日本プロレスにある。CMLLの選手たちが独自路線を貫くように、新日本プロレスを貫けば良い。

勝敗云々もあるが、新日本プロレスの「レスリングの質」を貫くことはできるはず。それが「対等」という意味だと僕は思っている。
それすらできない関係ならば、また話は違ってくるけれど。

今、トップの一角を走る辻は、いささかAEWアレルギーが過ぎる。AEWで試合をしている新日本のレスラーもいるのだから、あまり言い過ぎるのも…。前IWGPヘビーのチャンプらしく、もっと余裕でいてほしい。むしろロスインゴネタでアンドラーデをこき下ろしても良いのではないか。

「内藤さんが居なくなった今、アンタのいる場はそこ(UE)なのか?この不義理野郎が」

このくらい言う権利は十分あるだろう。「AEWモームリ!なんなら新日本もモームリ!」ではなく、団体間の政治的関係批判ムーブからトピックをずらすべき。ロスインゴというチームはなくなったが、いじるのは勝手だし、それがアンドラーデの中の何かを呼び覚ますかもしれないという「期待」をファンに夢見させることもできるはず。

外敵に頼らず内内で、というファンもいるかもしれないが、やはりものの本質が見えるのは何かと相対した時である。AEWを嫌えば嫌うほどAEWの存在感が際立ってしまうところから脱却し、「レスリングでは俺たちが上だ、相手してやるよ」といった具合に、選手にはもっと協業を楽しんで欲しい。選手が楽しめば、きっとその熱がファンにも伝わると僕は思っている。

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