自分はプロレスの評論家でも何でもありません。
しかし、こうやって日々ブログを書いていることは、それだけいろんなプロレス情報に触れていることでもあると思う。
主に新日本プロレスを見ている自分にとって、素晴らしい試合の数々に驚いたり感動したりすることは多い。
しかし、大きなうねりのように、期待値がドンドン高まっていくようなストーリーは薄くなっているようにも思えます。
個人的な感想を言うと、内藤選手のロスインゴ結成からドームのオカダ戦までの大きなうねりを超えるものはあれから生まれていない。
今回の記事はプロレスとストーリーテラーについて考えてみたい。
優れたストーリーテラー 内藤哲也・KENTA
内藤哲也
棚橋弘至になるどころか、ブーイングを浴びる日々。
輝くオカダの存在、そして怪我。
メキシコに行き、たどり着いたのは全てを受け入れる「運命」という境地。
そして飛躍。
内藤選手は自身のプロレス人生を惜しみなく語る選手です。
それは内藤選手のファンにとっては嬉しいし、アンチにとってはウザイことなのかも知れない。
しかし、自ら「思っていることを口に出す」ことによって、ファンもアンチにも内藤選手の心情、現状は刻まれて行くのです。
いつしかそれは一つの大きなストーリーとなり、「IWGPをとって欲しい」「オカダを倒して欲しい」という大きなうねりになる。
僕は二冠戦の対オカダよりも、その前の負けた対オカダの方が好きです。
僕は内藤選手推しではありませんが、どん底からどんどん這い上がっていく姿に感動しました。
内藤選手が「特別な存在であるオカダを倒すのでは」という期待感がすごかったのです。
内藤選手推しではない自分ですらこんな風に感情移入させるのは、やはり内藤選手の日々のストーリーテリングの上手さもあるでしょう。
KENTA
KENTA選手もまた、そいったストーリーテリングの技術に優れた選手です。
それは、必ずオチがあり、そのオチが普遍的なこと。
最初は相手の矛盾点などを徹底的にいじりまわしますが、決していじっただけにしないことが素晴らしい。
それはレスラー相手のみならず、時々起きるファンとの口論もそうです。
KENTA選手はただ単にトラッシュ・トークをするのではなく、必ず「出口」を用意している。
飯伏選手の「神」についても、現在繰り広げられている棚橋選手とのことについても、単なる罵りではなく「意味」があるのです。
内藤選手とはまた違ったストーリー作りの上手さがあり、これもKENTA選手が多くのファンを魅了する所以かも知れません。
これからのプロレス
スポーツライクなプロレスも素晴らしい。しかし、言葉で伝えることも大事ではないか?
YouTube、Twitter、インスタグラム。
様々な伝える手段があっても、何を伝えるかが重要になってくるのかも知れません。
レスラーにとって最高の伝える手段はリングの上です。
しかし、WWEとは違いリング上でのスキットの少ない新日本プロレスにとって、バックステージのコメントなどは非常に重要になってくる。
しゃべりが上手=良いプロレスラーと言いたいのではありません。
ただ、よりファンの感情を揺さぶるのならば、「言語化し伝える技術」も重要ではないかと言いたいのです。
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