「ストロングスタイルって何ですか?」
もしあなたはプロレス会場にいて、隣の席についている人にこの質問を投げかけた時、一体誰がそれを正確に答えられるだろうか?
WWEに移籍した中邑選手も、「自分が思うには」といったような前置きをしてからストロングスタイルとは何かを語っています。
僕個人的なストロングスタイルの印象は
- 感情をプロレスに込める
- 正々堂々とした戦い
と言ったものです。
しかし、上記の二点が抑えられていれば、新日本プロレスのプロレスは最高!と言えるのかはわかりません。
今回このような記事を書くに至ったのは、ある記事の内容が気になったからです。
ストロングスタイルが全てなのか?
批判の声が8割以上
「新日はこのコロナ禍で大勢のファンを失った。コロナ禍でスカッとする爽快感を求めているファンに対して、この1年間、乱入、代わり映えのしないマッチメイク、グダグダなタイトルマッチで迷走期間に突入している」
(スポーツ報知)
報知によれば、上記のような興行に対し批判の声が8割以上らしい。
きちんとしたメディアなので、エビデンスがある上での言及でしょう。
このネット記事の最後は、このような言葉で締めくくられています。
日本最大、最強のプロレス団体・新日がどれだけ人材の宝庫か、そして感染症対策を施しながら、どれだけ懸命に各大会を運営しているかも知っている。
それだけにコロナ禍に見舞われたこの1年半の興行がどこか刹那的なマッチメイク、乱入などの安易な刺激策に流れているような気がしてならないのが残念だ。
一記者として新日にお願いしたいことは一つだけ。すべてのファンをワクワクさせ、会場に足を運ばせた、あのストロングスタイルの熱さをマッチメイクにしろ、リング上の闘いにしろ、もう一度、取り戻してほしい。それだけだ。
猛暑の夜、横浜武道館で体を震わせたファンの抗議の足踏みだけは、もう聞きたくないから。
(スポーツ報知)
「すべてのファンをワクワクさせ、会場に足を運ばせた、あのストロングスタイルの熱さ」
すべてのファン?って何ですか?
新日本プロレス愛
記者の方も相当なプロレスファンなのでしょう。
その熱さは十分に伝わってくる。
「ストロングスタイルの熱さ」という言葉に、記者の方がのめりこんだプロレスがどんなものだったのかが伝わってくる。
「ストロングスタイルの熱さ」に同調するファンの方も多いことでしょう。
しかし、「ストロングスタイルの熱さ」とはまた別の価値観でプロレスを観ているファンもいるのではないか?
すべてのファンがストロングスタイルを望んでいるの?という疑問。
よく、新日本プロレスがWWEの真似事をするのなら、WWEを見れば良いという声がある。
果たしてそうなのだろうか?
僕たちファンは新日本プロレスが提供するプロレスを一方的に享受するしかない。
要するにプロレスの見方はファンに委ねられているのです。
僕はAEWも観るし、WWEも見る。チョコプロも見る。
それぞれがそれぞれに楽しみ方があり、或いは自分で楽しみ方を模索するものでもあると思うんです。
ストロングスタイルじゃなければ新日本プロレスではない、ではなく、今の新日本プロレスの楽しみ方も探ることも重要ではないか。
プロレスブログとは何か?
「反則介入の何が良いの?」
プロレスブログとは、こういった疑問をブロガーが独自で解説する場でもあると思う。
僕はプロレスラーでもないし、専門家でもない。
しかし、「こういうことなんじゃないの?」という言論の自由はあると思う。
僕はストロングスタイルが嫌いなわけではありません。
しかし、そこの部分だけにとらわれると、プロレスを観る感覚が狭くなってしまうような気もします。
それこそ棚橋選手が言った「ストロングスタイルの呪い」です。
新団体グレートはプロレスの試合とUWF系の試合を分けて興行しています。
まさに画期的なアイデア。
では、新日本プロレスもプロレスの試合とストロングスタイル系の試合を分けた方が良いのか?
僕はそう思わない。
反則介入のある試合ない試合もこれからは出て来るでしょう。
KOPWもある。
しかし、ベビーフェイスにしろヒールにしろどんな選手にもここ一番で見せるストロングスタイルはあると思う。
例えば、普段ユニーク過ぎる田口監督が時折見せる鬼のようなプロレス。
そこにストロングスタイルを感じるのは僕だけでしょうか?
或いは、ダーティーなスタイルの裕二郎選手が、シングルマッチで見せる不屈の精神、諦めない心にストロングスタイルを感じるのは僕だけでしょうか?
正々堂々としていることだけが、ストロングスタイルではないのかも知れません。
≪END≫
≫≫【ブログランキングに参加しています】クリックにて応援して頂けると嬉しいです!国内外のプロレス最新情報も読めます!