チェーズ・オーエンズ選手の持つテキサスヘビー級王座を見ていると、「プロレス界における世界最強の男を決める」というIWGPの理念に基づき「テキサスヘビー級王座」も吸収しちゃいなよという暴論をしてしまいそうになるここ最近。
今ブリティッシュヘビーも新日本にあるのなら、それもどう?。
という冗談はさておき、現在の新日本プロレスのシングルのベルトを並べてみると
IWGP世界ヘビー級王座
IWGPUSヘビー級王座
IWGPジュニアヘビー級王座
NEVER無差別級王座
となります。※ベルトというくくりなのでKOPWは外しました※
キングオブスポーツを掲げる新日本プロレスにとって、階級分けは重要であり、ジュニアとヘビーの区分けはしっかりされるべき。
よって、ジュニアヘビーのベルトがなくなるということは先ずあり得ない。
ではNEVER無差別級王座はどうか?
無差別級とうたいながらジュニア選手の戴冠は少ないこのベルト。
飯伏選手やオスプレイ選手や鷹木選手のようなどちらでもいけるレスラーは除き、純粋にジュニアだけで勝負しているレスラーには遠い遠いベルトです。
いわばヘビー級のベルトと言っても過言ではない。
ではなぜNEVER無差別級王座は統一されず生き残ったのでしょうか?
ストロングスタイルへの原点回帰か
カイル・オライリー
まず、会社の意向やICの商標問題など様々なものが今回の統一に絡んでいるのかも知れませんが、新日本プロレスが公式発表しない限り全ては藪の中です。
なのでここは純粋にNEVER無差別級王座とは何かについて考えてみたい。
最近NXTでレスリングのみならずキャラクターとしても存在感を示しつつあるカイル・オライリー選手。
新日本プロレスでも熱い「ストロングスタイル」を見せつけてくれた選手の一人です。
Time flies! Still one of my favorite matches of my career. The man, the myth, the legend Katsuyori Shibata everyone. #KOPW https://t.co/wHsCxZbm3F
— Kyle O'Reilly (@KORcombat) 2020年10月10日
かつてしのぎ削った柴田選手を尊敬し、お気に入りの試合でもあると言っています。
NEVER無差別級王座には掘れば掘るほど名勝負があり、まじりっけのない戦いがそこにあります。
それをただ単に「ストロングスタイル」と呼ぶのは安易かも知れませんが、今現在のIWGPの戦いとは異なるものがあるのは事実です。
統一問題はいざ知れず、熱い戦いが続くNEVER無差別級王座。
今後の展開次第では大きな鍵になって来るのかも知れません。
棚橋弘至とストロングスタイル
かつて中邑選手に対し「ストロングスタイルの呪い」と言い放った棚橋選手。
良い悪いではなく、プロレスに対する棚橋選手の価値観が中邑選手と合致しなかったのかも知れません。
そう言えば中邑選手も猪木さんの名前を出してわちゃわちゃさせたことありましたね。
話を戻すと、今棚橋選手がNEVER無差別級王座を持っている意味はなぜなのか。
「IWGPまでNEVERを持っていく」ということはヘビー級のベルトとしての価値がNEVER無差別級王座に与えられるということです。
- IWGP世界ヘビー級王座で世界にはばたく!(飯伏)
- IWGP世界ヘビー級王座狙う!(いろんな選手)
- ベルト云々チャンピオンの魅力の問題だ!(オーカーン)
- IWGP世界ヘビー級王座クソだせぇ!名前残したかった!(オカダ内藤)
- IWGP世界ヘビー級王座を分けて元の状態に戻す!(ジェイ)
- IWGPの歴史は葬る!(闇の王)
- IWGPまでNEVERを持っていく!(棚橋)
かなり意見がわちゃってる新日本プロレスですが、やはり棚橋選手の存在は異質です。
いや、何かのヒントになるかも知れません。
かつてストロングスタイルに否定的だったIWGPの象徴だった男が、今現在ストロングスタイルの象徴になっているNEVERのベルトを持ちながらIWGPに立ち向かっている。
最高に面白い展開です。
ストロングスタイルの復権か?
プロレスにおいて世界ナンバーワンの団体はWWEです。
売り上げも、ファンの数も、新日本プロレスやAEWとは別次元にいる存在です。
新日本プロレスはWWEのようなエンターテイメント性溢れるプロレスから異なるアプローチで成長を続けて来ました。
だからこそ海外のファンは新日本プロレスのバチバチの戦いに注目するのでしょう。
しかしながら、大きな市場にあえて飛び込むことの一つもマーケティングの一つです。
バチバチの戦いに注目するファンのみならず、エンターテイメント性溢れるプロレスからもファンを引っ張りだそうという戦略が今の新日本プロレスには見えますよね。
反則介入、ヒールの台頭はエンタメ慣れしてるファンには大好物でしょうし。※というか元々WWEはビンス自体がヒールですしw※
しかしながら、そういったエンタメ性から離れたところにあるのが、NEVER無差別級王座とその戦いです。
反則介入が殆どなく、純粋な一対一の戦いがそこにある。
なぜNEVER無差別級王座は生き残ったのか
それはIWGP世界ヘビー級王座とは異なるアプローチで「ストロングスタイル」の復権を担っているのかも知れません。
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