プロレス時評

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新日ジュニアとはなにか?エル・デスペラードの提言から考える

新日ジュニアとはなにか?エル・デスペラードの提言から考える

左大胸筋断裂という大怪我によって最低半年間の欠場となったジュニアヘビー級王者・高橋ヒロム選手。

2月5日の後楽園大会に姿を見せ

  • ジュニアヘビーを巻いたままヘビー級を巻き、ゴールデンタイムで試合をする夢は変わらない
  • 手術を決断した
  • ベルトは返上する
  • BUSHIさんに挑戦して欲しい
  • 今回は治療期間も隠れずいろんな仕事をしたい
  • 「新しいタイプの欠場」をしたい

と語りました。

リング上でもバックステージでも、「後悔したくない」という言葉が多かったヒロム選手。

「手術を決断した」という言葉の裏には手術をしない方法もあったのかも知れませんが、また「思い切り」プロレスをするために手術を選んだのかも知れません。

リングに立たなくとも、発信力のあるヒロム選手ならばきっとどんな形であれファンを楽しませてくれるでしょう。

では、その返上されたIWGPジュニアヘビー級王座の動きについて触れてみます。

 

新日ジュニアとは何か?

エル・デスペラードはジュニア版内藤哲也?

どう考えても次はオレだろうよ?

(エル・デスペラード 新日本プロレス公式)

昨日のデスペラード選手の言葉は一言でいうと素晴らしい。

自分がヒロム選手と争ってきた気持ち、ファンの気持ち、そしてジュニアヘビー級の他の選手も含めた在り方などを一瞬で分かりやすく説明したと言っても過言ではない。

僕は以前の記事で

www.prowres-jihyo.com

という記事を書きました。

要約すると「BUSHI選手がそろそろ主役になっても良いのでは?」という記事です。

しかし、

なんでかな? 推薦されただけでチャンピオンシップに挑戦できる? いや~、うらやましいぜ、BUSHIクン。 

(エル・デスペラード 新日本プロレス公式)

という見方も確かにありますよね。

この発言で、ベルト挑戦に関して同じような疑問を持つファンの気持ちをデスペラード選手は代弁したわけです。

そして

シングルのベルト狙ってんのは、何もお前らだけじゃないんだよ。ハッキリ言って、今行動した俺だけじゃないだろう。SHOも言ってるだろ。行動起こしてないからどこまで本気か知らないけど。本当に興味あんのか口だけなのか。あとも田口はわからんが。

(エル・デスペラード 新日本プロレス公式)

という言葉も。

新日ジュニアとは何か、戦いとは何か、レスラーの在り方とは何か…。

常日頃からそれらを考えているからこそ、何かが起きてもすぐに主張を発信することが出来る。

ヒロム選手の存在感が際立つ新日ジュニアですが、やはりデスペラード選手も相当のキレ者ですよね。素晴らしい。

では、推薦されたBUSHI選手はどう出るのか?

 

シングルプレーヤーとしての意地

昨年の武道館でヒロム選手と壮絶な激闘を繰り広げたデスペラード選手の言葉は重く、説得力がある。

ファンの多くは「うむ」と納得し、3way戦にも同意するのではないでしょうか?※←選手権は決まったようです※

ではBUSHI選手はどうか。

同じユニットのヒロム選手から指名をされ、選手権が決まる。

もしそうなれば、「ユニット内の絆」という感動的な導線も敷かれるわけです。

しかし

怪我したチャンピオンの推薦で一人決まっただと? ふざけんな! ナメんな!

(エル・デスペラード 新日本プロレス公式)

デスペラード選手のように反論が来てもおかしくはない。

ですが、ここはあえて「美味しいチャンスは美味しく頂く」的マインドでBUSHI選手には選手権に望んで欲しい。

デスペラード選手は「必ずこうでなくてはいけない」と言っているわけではなく、あくまで個人の主張であり、判断は会社に託している状態です。

「ヒロム選手の代わり」「ヒロム選手と同じユニットとして」などではなく、一人のシングルプレイヤーとしての「欲」を全開にして、BUSHI選手には選手権に挑んで欲しいですね。

ヒロム選手もある動画でロスインゴの面々は良い意味で「欲まみれ」と言っていたような。

 

シンプルに強さを競い合うジュニアヘビーの面白さ

裏の裏を謎かけのように問い合うヘビー級戦線も面白い、でもジュニアヘビー級戦線は良い意味でシンプルさがある。

ゆえに、選手の気持ちもストレートに伝わってきやすく、リング上での戦いも楽しめる。

シンプルな分、ヘビー級よりも個々人の選手の個性が際立っているようにも見えます。

高橋ヒロム選手の欠場という大きな「ショック」はあれど、我こそはと挙手する選手がいる素晴らしさ。

デスペラード選手の言うように、SHO選手や田口選手をはじめ、ワト選手やタイガーマスク選手なども挙手してくるかも知れません。

ストーリー性溢れるヘビー級と、純粋に戦いを追い求めるジュニアヘビー級。

僕はどちらも好きですが、時々ジュニアの選手たちからは「ライガーイズム」のようなものが見え隠れする時があります。

ヒロム選手やデスペラード選手からのみではなく、時折見せる田口選手の「厳しさ」もその一つです。

それは「新日ジュニアとは何か」「新日ジュニアから消し去ってはいけないもの」を選手たちが日々反芻している賜物ではないでしょうか。

代表者が二人で決めて、果たしてそれは伝統と言えるのか? 違う。その時にそこそこの能力のある人間が全員戦って奪い合うからこそのベルトだろう。

(エル・デスペラード 新日本プロレス公式)

今現在は、若干ジュニア戦線の方が「熱い」のかな、という印象もありますね。

何がどうなっても面白くなりそうな土台が今の新日ジュニアにはある、昨日のデスペラード選手の提言からそんなことを感じました。

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