プロレス時評

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【新日本プロレス】主役はIWGPインターコンチネンタル王座?

【新日本プロレス】主役はIWGPインターコンチネンタル王座?

新日本プロレスで二冠という言葉が流通し始めてからその存在意義を問われてきたIWGPインターコンチネンタル王座。

かつて中邑真輔が、ケニー・オメガが、クリス・ジェリコが巻いて来たそのベルトが存在意義を無くしているという信じ難い状態です。

内藤選手から飯伏選手へと二冠が渡り、ついには二つのベルトの統一案まで出てきました。

今回、その二冠のうちインターコンチネンタル王座(以下IC王座)にのみ内藤選手が挑戦することになり、存在感を失っていたIC王座が一気に物語の中心へと引きずり出されています。

内藤選手が示唆するもの、そして飯伏選手の想いはどこへ向かうのでしょうか?

 

インターコンチネンタル王座は不要なのか?

封印、或いは?

どうせ終止符が打たれるんだったらさ、俺が終止符を打ってやるよ。まあ仮にだけどね、仮に、大阪城ホール大会で俺がインターコンチネンタル王座を獲った場合、2月28日から半年、8月28日までに防衛戦を行なわなければ、インターコンチネンタル王座は返上ということになる。つまり、そのとき、インターコンチネンタル王座の役が、終わるんじゃないですか?

(内藤哲也 新日本プロレス公式)

まあ、強いてあげるとすれば、海の向こうに渡ってしまった“あの選手”ぐらいなんじゃないの!? インターコンチネンタル王座に思い入れのある選手はね

(内藤哲也 新日本プロレス公式)

俺がインターコンチネンタル王座を選んだ最大の理由、それは……このタイミングじゃないかな? しかるべきタイミングが訪れた時、俺はハッキリと言いますよ。まあ、残念ながら今回は俺が大阪城ホールでインターコンチネンタル王座を獲ったとしても、そのしかるべきタイミングというのは訪れないかもしれないけどね。

(内藤哲也 新日本プロレス公式)

ファンの間ではWWEの中邑真輔選手との「何か」があるのではと思う方もいるかも知れません。

中邑選手の契約は2022年までという噂もあり、そしてまたWWEの頂点のベルトを獲らずして日本に帰ってくるのだろうか?という疑問もある。

なので中邑選手「匂わせ」は内藤選手なりの「IC王座にまつわる表現の一つ」といっても良いのではないでしょうか。

となると、「封印」か「しかるべきタイミング」かのいずれかになる。

このしかるべきタイミングが何か全く想像できません。

しかしキャッスルアタックで「そのしかるべきタイミングというのは訪れないかもしれない」ということは、キャッスルアタックに参加する選手たちには無縁のこととも言えますよね?

新日本プロレスの主力がほぼ参加するキャッスルアタックとは無縁の「しかるべきタイミング」とは?

他団体?

 

IC王座の本来の役割

IC王座は本来、IWGPヘビー級王座への登竜門的な役割を持っています。

もし内藤選手がIC王座を獲ったら、海外他団体の選手に向けIC王座本来の門戸が開かれるかも知れません。

制御不能のカリスマとして多くのファンを抱える内藤選手。

グッズの売り上げからもわかるように、内藤哲也=ひとつのマーケットという見方も出来るでしょう。

世界中から注目を集め、そして日本からも多くのファンを注目させることが出来る内藤選手は、海外の団体にとって是非参戦して欲しい1人なのかも知れません。

コロナの中、観客動員に苦しむ新日本プロレスが内藤選手を海外に派遣することは考えにくいですが、海外のリングでIC本来の役割を発揮する彼も魅力的ですよね。

AEWのダークオーダーからラブコールを受けたロスインゴ。

ダークオーダーと鷹木選手に接点はあれど、ロスインゴ全体で考えるとダークオーダーとの絡みはあまり面白くなさそう。

ならば、かつて東京ドームで内藤哲也vsジェフ・ハーディがあったように、お兄さんのマット・ハーディーとの対戦も面白いかも知れません。

或いはジェリコさんとの再戦など。

兎に角、IC王座の行く末から目が離せなくなったのは事実です。

 

飯伏幸太の「壊す」発言

インターコンチを守りたいのか? 壊したいのか? なぜ壊したいのか? 僕は二つとも守りたい。

(飯伏幸太 新日本プロレス公式)

飯伏選手の中にはかつてIC王座を破壊しにかかった内藤選手のイメージが強いのでしょうか?

確かに、内藤選手はインターコンチが欲しいのではなく、統一を阻止するための側面を強調しています。

飯伏選手の中では統一=二つのベルトの意思を次のベルトが引き継ぐ形となり、内藤選手にIC王座を獲られてしまったらその「最高のベルト」は消滅してしまうのではないか?という危機感があるのでしょう。

タイチ選手も言っていた通り、内藤選手は大きな話題性を新日本プロレスに持ち込みました。

「問題提起」とも呼べるかも知れません。

二冠のきっかけを作った飯伏選手と、二冠を手にした内藤選手。

その二冠を飯伏選手に奪われ、今度は二冠を解体しにかかる内藤選手。

2019年から3年という時を費やし繰り広げられる内藤飯伏の物語は、統一という形で完結するのか、或いはIC封印orIC継続という形で終わるのか。

このIC問題は2021年の新日本プロレスの岐路になりそうな予感がします。

個人的には、YOSHI-HASHI選手と内藤選手のIC座戦が見てみたい。YOSHI-HASHI選手の感情が爆発するんじゃないですかね?

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