プロレス時評

新日本プロレスとAEWの話題を中心にしたプロレスブログ

【UNITED EMPIRE 】ウィル・オスプレイとその変化

ウィル・オスプレイとその変化

 

かつてBEST OF THE SUPER Jr.を制し、IWGPジュニアヘビー級王座として君臨し、NEVER無差別級王座として階級を超えた強さをこれでもかとばかりプロレス界に鳴り響かせていたウィル・オスプレイ。

2020年のG1クライマックスではヘビー級戦士として出場し、新たに備わった技の重みと以前と変わらぬアクロバティックな動きで大きなインパクトを残しました。

いずれG1を制し、IWGPヘビー級王座へ、そんな彼を思い描いたファンも多いことでしょう。

しかし、ファンの目の前に現れたのは、兄貴分であるオカダ・カズチカを裏切り、自らのユニット「エンパイア※現ユナイテッドエンパイア」を作り、新日本制圧を目論むウィル・オスプレイでした。

ユニット結成のインパクトと期待感は凄まじいものあったものの、ここにきてやや風向きが変わりつつあるようです。

 

ウィル・オスプレイの「進化の過程」を楽しもう

ウィル・オスプレイ

ウィル・オスプレイが新日本プロレスで活躍し始めたころ、そして徐々に結果を残し始めた頃、僕は「いずれ彼はバレットクラブのリーダーになるのだろう」と無根拠な妄想をしていました。

スター外国人レスラーの行きつく先はバレットクラブで、さらにその行きつく先は海外の某団体…。

しかし、新日本プロレスも某団体と同様に他団体から有力なレスラーを吸い上げているだけに、プロレス界の一つのサイクルとして仕方ないことなんだろうと思っていました。

が、蓋をあければバレットクラブにEVIL選手が加入し、IWGPを取り名実ともにトップレスラーになった。

そしてそれはユニットリーダーに必要な「格」をも手にしたことになる。

そんなバレットクラブの変化を横目に、オスプレイ選手は自分の城を築き上げ、新しい船出を迎えました。

プロレスは何があるのか分からない、まさにそんなことを体感した2020年でした。

スーパールーキーとも称せるオーカーン選手と、実力者であるジェフ・コブ選手、そしてパートナーであるビー・プレストリー選手(スターダム)を仲間にして結成されたエンパイアは、まさにアベンジャーズ感のある豪華なユニットとして大きな期待を集めています。

しかし慣れとは怖いもので、「で、君らどんな戦いするん?」と即座に切り替わるのがファンの心理です。

2021年の始まりである「Road to THE NEW BEGINNING」シリーズでの彼らの戦いは、ファンの心をちょっとモヤモヤさせていますよね?

 

「あの頃のオスプレイ」と「新しいオスプレイ」の間

そのアクロバティックなスタイルのみならず、ファンを感情移入させる術も持ち合わせた「ベストバウトマシーン」でもあるオスプレイ選手。

しかしここにきて椅子を使ったラフファイトなどの影響か、「あの頃のオスプレイ」を懐かしむファンの声が多くなって来たようです。

「かつての魅力がそがれてしまった」

「あのオスプレイはどこに?」

 

たしかに、イギリス時代の苦難を乗り越え、オカダ選手と出会い、新日本プロレスでスター選手に成り上がった彼のストーリーは感動的であり、その成長を見続けていたファンだからこそ「なぜ?」という戸惑いがあるのかも知れません。

でも今は「新しいオスプレイ」への過程の初期段階です。

きっと彼は「あの頃」の彼ではなく「新しい彼」でファンに素晴らしいプロレスを見せてくれると信じています。

ビー選手がいるとしても、実質メンバーは3人です。

よりメンバーが豊かになることで、オスプレイ選手も自由に暴れまわることが出来るのかも知れません。

 

ウィル・オスプレイの「進化の過程」を楽しもう

オスプレイ選手について書いてきましたが、僕自身、推しのレスラーはいなくとも全てのレスラーを「ヨイショ」するようなプロレスファンではありません。

しかしながら、群雄割拠の新日本プロレスで結果を残し続けてきたオスプレイ選手には、大きな期待感があります。

俺は未来の(新日本の)顔だ! 今後10年先の新日本の未来はすべて俺の手にかかってるんだぞ!

(ウィル・オスプレイ 新日本プロレス公式)

あれ?もっと早くプロレスやめるって言ってなかった?

というツッコミはさておき、こんなに風に雄弁に語るオスプレイ選手は頼もしい。

現在バチバチの椅子チャンバラ合戦を繰り広げている天コジvsエンパイア。

躍動する天コジを見て、「エンパイアがかつての天コジの輝きを引き出した」という声もあります。

しかし、新日本プロレスが誇るレジェンド・天コジもまた、エンパイアの魅力を存分に引き出そうとしているようにも見えます。

フィジカルでは圧倒的にエンパイアが上かも知れない、しかしプロレスラーとしてのオーラは天コジがいまだ上回っているのではないか。

そういった目に見えないものをエンパイアが崩せるのかにも注目したい。

今後も続くこの戦いを通して、ユナイテッドエンパイア、そしてウィル・オスプレイから目が離せません。

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