2020年の新日本プロレスは、G1にしろスーパージュニアにしろ例年より戦力の均衡を感じました。
そして間近に迫った2021年の1月4日5日両日に開催されるWRESTLE KINGDOM15のカードをみるにつけても、同じような印象を持っています。
例年ならば必ず鍵になるカードや選手の存在がありますが、良い意味でそれがない。
試合数も少ないので、全てが厳選されたカードと言っても過言ではないでしょう。
いわば、誰もが主役になれるチャンスがWRESTLE KINGDOM15にはあるのです。
この記事ではそんなドーム大会でも、特に主役の座を奪っていきそうな選手やカードについて考えてみました。
WRESTLE KINGDOM15は誰もが主役になれるチャンス
エル・ファンタズモ
アメリカで開催されたスーパーJカップを制し、WRESTLE KINGDOM15では高橋ヒロム選手とカードが組まれたファンタズモ選手。
Jカップでは話題性抜群だった元WWEのリオ・ラッシュを下すというサプライズ…と書きたいところですが、大会全体を通すと終始「ファンタズモ劇場」だった気がします。
のらりくらりとしながらもその独特のペースに相手を引きずり込んでいく姿は、まさに唯一無二の圧巻のレスリングでした。
ジュニアの顔として大きな注目を集めるヒロム選手を東京ドームという舞台で「ファンタズモ劇場」に引きずり込むことが出来れば、大きな存在感を得れることは間違いないでしょう。
SANADA vs EVIL
G1準優勝者の残酷なところは、その功績がすぐ忘れられることです。
SANADA選手ももれなくその状況に陥り、G1後はいつものコールドスカルに戻ってしまいました。
しかし、そんなSANADA選手の感情の導火線に火をつけたのは元パートナーのEVIL選手でした。
この二人の戦いはいずれビックマッチのメインイベントになっていくカードになると思われますが、そんな邪念を差し引いても贔屓目なしに面白い。
EVILに先にIWGPを巻かれたSANADAの悔しさ
格上だったSANADAを出し抜いたEVILの優越感
こういったリアルな感情が入り乱れるからこそ、プロレスは面白くなっていくもの。
自分的には裏メインイベントであり、他の試合を喰うインパクトを残せるかが、新日本プロレスの次世代を担うこの二人に課せられた使命なのかも知れません。
オカダ・カズチカ vs ウィル・オスプレイ
ずっと主役だった男が、今年は主役ではなかった。
IWGPから遠のき、KOPWを新設し、NEVER6人タッグ選手権試合にも挑戦したオカダ選手。
主役ではなかったが、選手としての幅を広げた一年だったのではないでしょうか。
ドーム大会では弟分のウィル・オスプレイ選手との因縁のシングルマッチが組まれています。
プロレス的な見方をすればオスプレイ選手が新時代の旗手としてオカダ選手を下す景色も見えなくはない。
しかし、オカダ選手にとっても「IWGP」奪取に向けそろそろ大きなスプリングボードが欲しいところです。
一方、対するオスプレイ選手は、ユニットTHE EMPIREを結成し、群雄割拠の新日本プロレスに新たなる刺激をもたらしています。
パートナーのビー・プレストリーを横に置き、スーツ姿のバブリーキャラクターに変貌した彼。
同じようなギミックで活動するAEWのクリス・ジェリコのアドバイス云々、なぜバブリーキャラクターになったのか謎な部分も多いのが事実です。
私見ですが、時折随所に好青年が垣間見えるオスプレイ選手。
いちレスラーとして新しい自分を手に入れるためには、好青年からの卒業を果たさなくてはいけません。
新日本プロレスの顔、オカダ選手を生贄に出来るのか?
もしそれが成功した時、THE EMPIREの新日本プロレス侵略が一気に加速することでしょう。
大会成功を願って
未曾有の社会的危機の中、ドーム二連戦という大博打に打って出た新日本プロレス。
選手、スタッフ、関係者、そして僕たちファンが細心の注意を払いドーム大会を成功させなければいけません。
失敗すれば大きな批判が待ち構えている。
しかしこのドーム二連戦という大博打に勝てば、プロレスのみならずライブエンターテイメント業界に大きな光を射すことが出来るでしょう。
有観客試合が始まった当初から新日本プロレスがそしてファンが築き上げてきた観戦マナーへの素晴らしい姿勢。
この姿勢があれば、きっとこのドーム大会も成功すると信じています。
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