プロレス時評

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【ファイナリスト決定】SUPER Jr.とWORLD TAG LEAGUEをふり返る

フルサイズの新日本プロレスが帰ってきた

【ファイナリスト決定】SUPER Jr.とWORLD TAG LEAGUEをふり返る

 

フルサイズの新日本プロレスを見れた喜び

「この1か月間、俺たちがスゲー試合をみせてやる!」

高橋ヒロム選手の宣言から始まったSUPER Jr.とWORLD TAG LEAGUE。

開幕の愛知県大会は計10試合というまさにフルサイズの新日本プロレスを見ることが出来ました。

様々な困難をのりこえ、復活に向かう新日本プロレスを実感できたことがいちファンとして嬉しかった。

この記事ではファイナリストが決定した昨日までのSUPER Jr.とWORLD TAG LEAGUEを僕なりに要点をかいつまんでふり返ってみたい。

 

G.o.D、フィンジュースの強さ

まずはこの二組の強さが光ったWORLD TAG LEAGUE。

IWGPタッグの猛者G.o.Dと前回優勝者フィンジュース。

特に長い髪と髭をバッサリと切り落としてきたタマ・トンガ選手には並々ならぬ覚悟を感じた方も多いのではないでしょうか?

今回のWORLD TAG LEAGUEでほとんど笑顔を見せないヒリヒリとした雰囲気を漂わせています。

このG.o.Dとは正反対に明るさ満点なのがフィンジュース。

目を見張るのはデビッド・フィンレー選手の巧さです。

数年前までは現在のヘナーレ選手のように今一歩突き抜けられず、ライバルでもあるジェイ・ホワイト選手には大きく差をつけられた形となりました。

それが今や名プレーヤー的な貫禄がすごい。

ライガーさんも「親父(デイブ・フィンレー)を超えた」と言っていた通り、ここ数年の新日本プロレスで最も伸びた選手の一人でしょう。

冷静なG.o.Dと明るいフィンジュースの対戦、G.o.Dの「何が、何でも」が見れるのか、はたまたフィンジュースがそれを打ち砕き連覇をはたすのか、注目です。

 

四強とマスター・ワトの明暗

ジュニア四強時代到来か?

www.prowres-jihyo.com

石森太二、高橋ヒロム、エル・デスペラード、SHO。

この四人がそれぞれの強さを見せたSUPER Jr.

ファイナリストはヒロム選手とデスペラード選手に決まりました。

誤算だったのはワト選手。

彼が凱旋前、CMLLのインフォルマで菅林会長が「次の内藤哲也になる」と太鼓判を押していたワト選手。

なるほど、ならば凱旋したら相当なプッシュが待っているのだろうと思いきや、グランドマスターへの道は険しそう。

コスチュームの奇抜さや、先輩たちの手厳しい意見、ディーバである天山選手の方が目立ってしまっているなど、プロレス以外の部分でちょっとした「下げ」が目立ってしまったことも不運としか言いようがない。

今いるヤングライオンの彼らよりも若いワト選手なだけに、まだまだ先は長い。

しかしながら、そのヤングライオンの上村選手にヒロム選手が大きな興味を持ってしまったのは、ワト選手としては試合よりも大きなダメージがあったのではないでしょうか?

優勝できなかったうえに、倒したい相手(ヒロム選手)が自分より格下のヤングライオン(上村選手)に熱中してしまったこの状況。

二重の悔しさですが、精神的に後者の方がきつそう。

ワト選手の今後の巻き返しに期待したいですね。

 

帝国の新しいジュニア選手は誰?

注目の話題と言えば「THE EMPIRE」のジュニア選手が誰になるの?ということですよね。

ロビー・イーグルス選手には大きな行動は見られなかったですし、新たな選手の乱入もなかった。

武道館で何かがあるのか?マーティー・スカルが来たり?やっぱりロビー?

と期待感を募らせてもわりとあっさり何もないパターンが多いので、武道館まで状況を静観したいですね。

とりあえずコブ選手は鷹木選手のNEVERにターゲットをしぼったようです。

オスプレイ選手はオカダ選手との一戦があるだけに、オーカーン選手が一体何に向かうのかも注目です。

ドームまでそんなに期間はありませんからね。

 

DOUKI、SANADA、そして解説

DOUKI選手の巧さも光った大会でもありました。

勝ち星には恵まれませんでしたが、シングルプレーヤーとして「DOUKIはこんなレスリングをする」というのをファンに認知させたのではないでしょうか?

いっぽう、G1クライマックス準優勝者ながら徐々に存在感がフェイドアウトしているのがSANADA選手。

G1クライマックス準優勝者で、オカダ選手のライバルの彼が、テーマのない状況になってしまいました。

ロスインゴではBUSHI選手もテーマがないだけに、この二人のドームはどうなってしまうのか。

最後は、解説について。

プロレスラーのみならず、メディアも、実況も、解説も、会社も、全てプロレスというコンテンツの一部です。

いわば、それらすべてを含めエンターテイメントです。

新日本プロレスがそういった路線に走ることに異論はありませんが、整合性が取れない部分も散見できるのかなと。

例えば、飯伏選手があれだけシリアスに訴えていたジェイ選手のロープ足掛けフォール問題。

レフェリーが見ていないからOKではありますが、その「怒り」はドームまでの飯伏選手の重要なモチベーションです。

飯伏選手はその怒りを持って「逆転の飯伏幸太」へと向かうのです。

が、しかし。

昨日のチェーズ選手が同様のことをやった時、解説席は大喜び。

勿論レフェリーが見ていないからOKなんですけど…喜び過ぎじゃない?

これでは飯伏選手のあのシリアスさ、そしてあの怒りはどうなってしまうのか。

せめてドームが終わるくらいまでは「あのフォールはどうなんですかねぇ、うーん」くらいにしておいた方が良いのかなと。

エンタメってそういうディテールが大事だと思うんですけどね。

≪END≫

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