クリス・ジェリコの30周年を祝うVTRに棚橋弘至が登場
AEWと新日本プロレス。
果たしてこの二団体は交わるのか否か?
前回このような記事を書きましたが、この両団体の壁は少しずつ崩れようとしています。
Tanahashi vs Jericho not one, not two, but ten more times?!
— All Elite Wrestling (@AEW) 2020年10月8日
Hiroshi Tanahashi appeared last night to wish @IAmJericho a happy 30th anniversary in the professional wrestling industry. pic.twitter.com/78KursQO1f
僕の見てきた限りでは、AEWの公式が新日本プロレスの選手をこういった形であれ触れることはなかった。
海外のファンは勿論新日本プロレスの顔である棚橋選手が登場したことでかなり湧いていますが、これがすぐマッチメークにつながるかというと、そうではないかも知れません。
少しだけ開かれた扉
プロレス界の生けるレジェンドであるクリス・ジェリコ。
彼にゆかりのあるレスラーや関係者という枠で棚橋選手もVTRに参加した可能性は高い。
ウルティモ・ドラゴン選手なども登場していましたし。
1.5東京ドームで「AEW世界王者の挑戦権」をかけた試合をクリス・ジェリコ(AEW)が受け入れたように、今回は新日本プロレスの方がAEWに歩みよった形になりました。
いずれにせよ、「粋な計らい」であり、棚橋選手が
「ジェリコさん、愛してま~す」
と叫ぶシーンも素晴らしい。
繰り返しになりますが、今回の件がAEWと新日本プロレスのアライアンスのスタートだ!とは言い切れません。
しかしながら、本当に扉が閉じられたままだったら、棚橋選手が登場することはなかったでしょう。
アメリカンプロレスとテキサス・クローバー・ホールドと棚橋弘至
ジェリコとボクは便利な言葉でいうと“サイコロジー”が近い気がしますね。そこがケニー戦とは違うというか。(棚橋弘至 新日本プロレス公式)
棚橋弘至、試合、コンディション。
このトライアングルはここ数年ずっと続いています。
しかし、なんだかんだ言ってゴングがなればその試合に引き込まれてしまうのが棚橋選手の魅力です。
1.5東京ドームでのクリス・ジェリコ戦が素晴らしかったのは、上記の引用にもある通り、二人の心理戦が素晴らしかったから。
アクロバティックな現代風のプロレスをしなくとも、基本的な技と心理戦によってプロレスを作っていく。
Codyともやりたかったんですけど。(棚橋弘至 新日本プロレス公式)
元バレットクラブでアメリカン・ナイトメアの異名で有名なコーディも、AEWではスーパーベビーフェイスとして全く違うレスラーになりました。
彼もまた派手な技を使わずに試合を作っていくタイプであり、ショーマンです。
新日本プロレスではそのレスリングスタイルの違いで本領発揮出来なかった感じのするコーディでしたが、「もし」今の彼と棚橋選手が戦ったのならば、新日本プロレスとはまた違ったシナジーがみれそうです。
※その時はスーパーヒールの棚橋選手がみたい…w※
【進化するエース】テキサス・クローバー・ホールドの意味
つなぎ技にしておくのが勿体ない技ランキングで上位に食い込むであろう棚橋選手のテキサス・クローバー・ホールド。
内藤選手のように膝に爆弾を抱えている選手にあえてフィニッシャーとして使うこともありますが、毎回それがフィニッシュに選ばれることはまずありません。
今回のG1CLIMAX30では、そのテキサス・クローバー・ホールドが重要な局面に多用されています。
ハイフライフローに加え、このテキサス・クローバー・ホールドがフィニッシャー化すると、よりドラゴンスクリューの意味が強調されますよね?
ドラスク、テキサス、ハイフライ
この三種の神器は
ドラスク、足4の字固、ムーンサルト
を武器にした武藤選手のようです。
僕はコンディション云々で「テキサスを多用してくれて嬉しい」というのではありません。
「テキサスでも十分な説得力がある」と言いたいのです。
棚橋選手にどのような理由があって今回のG1CLIMAXでテキサス・クローバー・ホールドを多用しているかわかりません。
しかし、30周年という長いキャリアを誇り、ドームでも激闘を繰り広げたクリス・ジェリコがそうであるように、派手な技がなくとも素晴らしい試合を作れるのが、棚橋選手です。
今回のG1CLIMAX30で新たなる「棚橋弘至の進化」がはじまったのではないでしょうか。
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