パパはわるものチャンピオン
映画『パパはわるものチャンピオン』にてヒール=悪役レスラーとして登場した棚橋弘至。
新日本プロレスでは「エース」として活躍する彼のヒールレスラーとしての姿に新鮮味を覚えた方もいることでしょう。
今風の「カッコいいヒール」ではなく、どちらからいうと古典的なヒールレスラーという設定がより通常の棚橋弘至とのギャップがあって面白い。
この『パパはわるものチャンピオン』という映画を観て、プロレスの表面をなぞっているように見え、意外と深いんじゃないの?と感想を持った僕。
この映画のプロモーションでもあった2019年のファンタスティカマニアで行われた
映画「パパはわるものチャンピオン」スペシャルタッグマッチ ドラゴンジョージ&スイートゴリラ丸山 VS ゴキブリマスク&ギンバエマスク
を観て、その感覚はさらに深まりました。
勧善懲悪
プロレスとはなんぞや。
古代ヨーロッパのレスリングから”いかにプロレスリングへと派生したのか”その歴史をここで長々とは書きませんが、近代的なプロレスの魅力のひとつとして善と悪の二項対立がありますよね。
なぜクリス・ジェリコが棚橋選手と手が合うのかというと、リング上のでのコンタクト以前にリング外から二項対立がはっきりと示せる部分も大きいからでしょう。
ドラゴンジョージ&スイートゴリラ丸山 VS ゴキブリマスク&ギンバエマスク
を改めて見返すと、その勧善懲悪というものの魅力を改めて再認識できました。それは何か?
ギンバエマスク
ドラゴンジョージ&スイートゴリラ丸山 VS ゴキブリマスク&ギンバエマスク
が行われた後楽園ホールの雰囲気は出来上がっており、まさにお祭りです。実況席の解説者もノリノリでブーイングする状況。
語弊を恐れずに言えば、これもプロレスの楽しみ方のひとつです。
カッコいいダークヒーローがヒーロー以上に人気を集める現在のプロレス界の中で、映画のプロモーションとはいえ古典的な善悪を魅せた価値のある試合だったのではないでしょうか。
『パパはわるものチャンピオン』、この映画の中でキーになっていたのは、田口隆祐演じるギンバエマスクだったと思います。ゴキブリマスクから脱しようとする大村(棚橋)に本気で向かい合うギンバエこと寄田(田口)。いろんな意味で最もシリアスな役だったんじゃないのかなと。
ヒールが主役になってしまう現在のプロレスに「待った」をかけるようなギンバエマスクのあり方に、ちょっとした深さを感じた次第です。
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