内藤哲也とKENTAと平澤光秀

大阪決戦へ向けしのぎを削る内藤哲也とKENTA。

新日本参戦当初誰と試合をしたいか、という問いに「内藤哲也」と答えたKENTA。

そして同時期に内藤もまた不遇を経験したKENTAの覚悟を受け止めていましたね。

リング外での話題性にこと欠きませんが、それはお互いにリスペクトがあるからこそ、ですよね。

成功と挫折を体現するものたち

そもそも、オレが新日本に入ったころ、この会社、潰れかけてたぜ。

(引用出典:新日本プロレス公式サイト)

KENTAの挑発に対し、返答をした内藤哲也。

私はこの言葉を聞いた時、あるレスラーが思い浮かびました。

それは、平澤光秀です。

平澤光秀、ヒデオ・サイトー、キャプテン・ニュージャパン、BONE SOLDIERとして活躍した平澤光秀。

アマレスエリートとして新日本プロレスに入り様々なギミックに挑戦し続けた彼。

内藤哲也に言わせれば「一歩踏み出した者」

でもあり、

KENTAに言わせれば「一歩踏み出してもうまくいかなった者」

なのかも知れない。

私がいいたいこと、それは大阪まで続くの舌戦の中で、次第にヒートアップしていくであろう二人の舌戦は、互いに補完し合っている部分もあるのでは?ということです。

KENTAの”ツッコミ”は適格

ファンとのTwitter上でのやりとり、または内藤へのコメントを見ても、最終的な着地点を据えて言葉を発していることがわかりますよね。

その人間の足りない部分を指摘することは「批判」とも受け取れますが、その人に何が足らないのかを補完する意味にもなります。

そして不遇時代を跳ね返した内藤哲也もまた、KENTAのパフォーマンスを称賛することで、

「あきらめなけば光は見えてくる」

という言葉のリアルをファンに見せているのでしょう。

プロレスの光と闇を体現する二人

レスラーの実績で言えば、KENTAは間違いなくトップ選手の一人です。

丸藤直道との壮絶なライバル関係だったjr時代、ダークヒーローの先駆けでもあったヘビー級時代、当時のノアの戦いをみれば、同時代の内藤哲也には届かない存在感をKENTAは放っていましたよね。

内藤哲也の不遇時代に輝きを放っていたKENTAと、KENTAが不遇を味わっている時に輝き始めた内藤哲也。

この二人のマッチアップは、表面的な罵り合いよりも深く、プロレスの光と闇をファンに見せてるのではないでしょうか。

成功と挫折

内藤哲也やKENTAというスターレスラーの影には、平澤光秀のように本物のエリートとして新日本に入団し、成功を目指しながらも、もがき苦しみ去っていくレスラーもいる。

新日本プロレスに限らず、様々な団体で同じように繰り返されていることですが、競争社会では仕方のないことです。

それはノアのトップオブトップとしてWWE入りしたKENTAも経験したこと。

大阪での内藤哲也とKENTAの試合には、”成功と挫折”という感情が入り混じったシリアスな導線がありますが、果たしてその試合は文字通りシリアスな意地と意地のぶつかり合いになるのか、或いはKENTAがさらにぶっ壊しにかかるのか、期待大です。

最後に

プロレスラーにとっての「成功」とは何でしょうか?

タイトルを獲ること?トーナメントで優勝すること?ビックマッチのメイン?

私が思うプロレスラーにとっての「成功」とは、存在感を残すこと、です。

タイトル的には恵まれなかった平澤光秀ですが、その存在感は多くのファンに刻まれていると思いますし、現在の新日本プロレスの隆盛に無縁ではないはず。

プロレスはトップレスラーだけで成り立つものではありませんからね。