内藤哲也とスターダストプレス
2020年1月4日5日両日で開催されたレッスルキングダム。
各々のファンの中に、各々の名シーンのようなものが残ったはず。
僕が特に印象深かったのは、やはり内藤哲也のスターダストプレスが決まったシーンです。
内藤哲也の不遇時代のフィニッシャーという見方の強かったこの技が炸裂した意味とはなんだったのでしょうか。
決まらなかったケニー・オメガ戦
ファンの心理
2017年のG1クライマックス決勝ケニー・オメガ戦。
今でもこの試合を当時のベストバウトに推す方は多いと思います。
この試合で久しぶりに繰り出されたスターダストプレスは不発に終わりました。
当時のファンの声として、
「不遇時代(スターダスト)を超えて、今の内藤(ディスティーノ)で勝った」
という見方がありましたね。
今の内藤はあの頃の内藤ではない、だから今のフィニッシャーで勝ったんだと。
こういった見方に正解不正解はありません。
一つのフィニッシャーに対して、ファンがどれだけ語れるのかを、このスターダストプレスという技が持っている証拠でしょうし、僕も今こうして語っているわけです。
オカダ戦も決まらず
2018年1月4日レッスルキングダム。
2017年のG1でケニーを下しまさに内藤哲也が乗りに乗っているこのドームのメインイベントで、またしてもスターダストプレスは不発に終わりました。
結果も内藤勝利を予想する声が多い中、オカダ・カズチカの勝利。
スターダストプレスはおろかディスティーノすらオカダには届かない。
「一体オカダには誰が勝てるのか?」
と思ったファンも多いはず。
翌日のニューイヤーダッシュにてクリス・ジェリコの襲撃を受けファンの落胆は一気に吹き飛びましたが、内藤とオカダの続きは当分お預け観がありましたね。
変わったのは内藤よりもオカダ
オカダ・カズチカ
つねにチャンピオンロードを走るオカダ・カズチカ。
しかしながら、中邑真輔が新日本を離れ、柴田戦でプロレスの怖さを知り、常にそばにいた外道から独り立ちし…1人のレスラーとして試行錯誤してきたのが2015年~2019年までの彼だったように思えます。
2018年の内藤戦では、
入場の時の大・内藤コール。僕も入場の前に控えてて聞こえましたし、『こりゃやべぇな』と思いましたけど、リング上に立てば、そんなことは関係なかったことで、内藤さんは強かったです。勢いもかなりありました。でも、僕の方が強かったというだけだと思います。
(引用:新日本プロレス公式サイト)
というような、いくらファンの声があっても俺には勝てない、という言い方でした。
しかし2020年のレッスルキングダムでは
内藤さんは何も背負うものはなかったのかなと思うんですけど、今日戦って、あんだけの歓声、案だけの期待を背負って戦ったら、そりゃあ強いわと思います。
(引用:新日本プロレス公式サイト)
とそのファンの存在を認める発言もしています。
ケイオスと本隊が近くなり、次第に棚橋弘至の役割を担うようになってきたオカダ・カズチカ。
僕は彼の変化がなければ、内藤哲也のスターダストプレスは炸裂しなかったのではないかと思っています。
ライバル以上の存在 オカダを追い続けた内藤
1月5日のダブルタイトル戦。
実況から聞こえた「二人はライバル以上の存在」という言葉。
今までのオカダ・カズチカならば、内藤哲也に対してこういった類の言葉を認めなかったかも知れません。
右往左往して、しつこくて、諦めの悪い先輩。それが内藤。
それがライバル以上の存在となったのは、自らの理想を棄て、立ち位置を変えてのし上がった内藤哲也のプロレスと、その内藤を支え続けるファンの気持ちを受け止めることが出来たからではないでしょうか。
リング上からの内藤の言葉に拳をあげたオカダの顔は、どこか充実していたようでもありましたね。
なぜスターダストプレスは炸裂したのか
なぜスターダストプレスは炸裂したのか。
それは、内藤哲也の「俺はあの頃と変わっていない」という意地でもあるかも知れませんし、或いは
「オカダ・カズチカが内藤哲也を受け止めた」
とも言えるかも知れません。
これはあくまでも僕一個人の見方です。
皆さんは内藤哲也のスターダストプレスが決まった時、どんなことを想ったのでしょうか。
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